2022.05.22
# 映画

山田孝之と南沙良が語る「表現」の自由自在…全てに賛と否はある、躊躇するのはもったいない

現代ビジネス編集部

起用の決め手は「表情」

――山田孝之監督作品『沙良ちゃんの休日』の構想について教えてください。

山田:男性と女性が歩いている。それが交差していく。その情景が何年も前から僕の頭の中にあったんです。それで「歩いている」「立ち止まる」などの具体的な動作を書いた、数行のメモを残していました。今回僕が監督でも参加することになって、短編に向いていたこの情景を構想としました。

あとは、この構想をどう映像作品として広げていくかです。一定の距離感を保ちつつ歩くこの男女は、なんのために歩いているのか。そもそもどこに向かっているのか。観ている人は、何より2人の関係性が気になるはずです。それで関係性を探るストーリーにしようと思いました。そのときに南さんの「何を考えているんだろうな、この人は……」という表情がほしいわけですよ。なんというか、ミステリアスというか。

『沙良ちゃんの休日』(c)2021 MIRRORLIAR FILMS PROJECT
 

――南沙良さん起用の決め手は表情でしたか。

山田:そう、表情です。だって観ている人は、勝手に南さんのことを探るわけじゃないですか。「この子はどういう目的で歩いているのか」とか、そもそも「何を考えているのか」とか。

一番重要なのは、後半に出てくる南さんのキョトンとした表情です。何がなんだかわからず、「え?」という顔をする。その顔が本当に観たかったんです。

――南さんは山田さんから声をかけられたとき、どう思われましたか?

南:すごくうれしかったですね。山田さんとは『ゾッキ』などでお仕事をご一緒したときに「もう一度、ご一緒できたら」と思っていましたし、「MIRRORLIAR FILMS」もシーズン1・2と観ていたので、自分が出られると聞いてとても光栄に思いました。

ただタイトルが『沙良ちゃんの休日』なので、「どういうことなんだろう……」って不思議に思っていて。でも台本を読ませていただいたときに、「あ、なるほど」と思ったんですよ。面白いし、なんかすごく楽しそうだなって。

山田:台本を読むと「なるほど」なんですよね。

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