2022.05.22
# 映画

山田孝之と南沙良が語る「表現」の自由自在…全てに賛と否はある、躊躇するのはもったいない

現代ビジネス編集部

つかず離れずの妙な関係

――南さんは山田さんから演技のリクエストやイメージの共有はありましたか?

南:演技のリクエストはなかったのですが、山田さんがシーンの気持ちや心情を細かく伝えてくださるんです。私はすごく演技しやすかったですし、とても感謝しています。うーん、それぐらいですかね。山田さん、ほかにありましたか?

山田:演技の確認といえば、歩くペースぐらいですね。南さんでも男性役の紀里谷和明さんでも、前で歩く人にスピードを伝えて、後ろの人は前の人と一定距離を保つという。この2人はカレー屋さんに向かっていて、どちらも歩く距離は同じペースなんです。つかず離れずの妙な関係性で、かといって後ろの人は速歩きして前の人を抜かすほどでもない。

こういうことって、日常でもよくありますよね。駅から家に帰るときに、前の人に急に振り返られると「別にあなたについていっていないからね」って思うじゃないですか。それは男女関係なく。カメラを回す前に、そういう妙な空気感についてお2人に伝えました。

 

――男性役の紀里谷さんとは、シーズン2の紀里谷作品『The Little Star』では監督と主演の関係でした。今回、紀里谷さんを起用したきっかけは何ですか?

山田:南さんの存在がミステリアスなので、相手役もミステリアスな方にしたかったんです。しかも年齢は南さんよりずっと年上で、一緒に歩いていて「この2人、どういう関係なんだろう?」と観ている人に探らせるために、男性になんらかの色気がほしかった。職業に関係なく「色気のあるおじさん」と考えたときに、最初に頭に浮かんだのが紀里谷さんでした。目の奥の強い意思、色気、空気感。もう、カッコいいじゃないですか。

あともう1つの理由はカレーの食べ方でした。プライベートでお会いしたとき、紀里谷さんが手の甲を上に向けたままスプーンを持ってピラフを食べていた。「なんて野性的なんだ。あんな持ち方をして食べる人がいるんだ。ええっ?」って思って。

紀里谷さんの特徴的な食べ方がいいなと。観ている人は気になりますよね。ミステリアス要素の多い方なので、紀里谷さんにお願いしました。映画でもカレーを食べるシーンが出てきます。

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