2022.05.22
# 映画

山田孝之と南沙良が語る「表現」の自由自在…全てに賛と否はある、躊躇するのはもったいない

現代ビジネス編集部

倍速視聴派のZ世代に向けて思うこと

――「MIRRORLIAR FILMS」は劇場公開された後にAbemaなどで配信されるため、観客には大きいスクリーンで観る人とスマートフォンで観る人がいます。撮る側として、スマホで観ることを想定して画角調整をすることはありましたか?

山田:それはまったく考えませんでした。この作品をどこで観るかは、観る方が選ぶことです。

劇場までわざわざ足を運んでお金を払って、暗い空間で集中して観るのか。家でなにかをしながらテレビで観るのか。それとも音のいいヘッドホンをしてスマホで観るのか。映画を観る方法に多様性があるのは、すごくいいことだと思います。

Z世代の人たちは映画を不慣れな劇場空間で知らない人と観るよりも、自宅にいながらスマホで観た方が心地よいのかもしれない。だから映画を観る習慣があまりない方たちを、無理やり劇場のフィールドに引きずり込む必要はない。それぞれが好きな環境で観てもらえればいいと思います。

 

――今、映画を観る環境の多様性についての話がありましたが、最近の現代ビジネスでは、「倍速視聴派」のZ世代の視聴実態を書いた『ドラマも「切り抜き動画」で観る…「倍速視聴派」Z世代の視聴実態』などの記事が話題になりました。山田さんは映画を倍速で観ることについて、率直にどう思われますか?

山田:いやあ、それはいいんじゃないですか。ただ、台詞のタイミングも0コンマ何秒を計算してしゃべっているので、倍速で観られてしまったら作り手のやりたいことがうまく伝わらないんです。

倍速で映画の情報をとにかく頭に入れたいと思って観ていても、「これは通常の速度できちんと観たい」と思ってもらえれば、それでいいと思います。「倍速でも充分伝わった」と思われたら、その作品は多分その程度のものなんです。倍速で観られないような作品作りをすればいいんです。

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