小さな家のメリットは、
(1)何にでも手が届く
(2)掃除や管理が楽
(3)荷物を減らさざるを得ないので、身軽になる
(4)断熱した小さな家は冷暖房効率がよく、夏涼しく冬暖かで光熱費が安くなる
(5)人の手を借りやすい
(6)買っても、借りても安い
(7)貸したり、売ったりしやすい
(8)相続しやすい
とくにFPとして言いたいのは(5)(7)(8)。老後の最期は長い短いがあっても「介護」が必ず必要になる。自宅での介護の場合、家族であれ専門職の他人であれ、介護を担う人の負担はできるだけ軽くしたい。
そして、いよいよ施設入居する場合に壁となるのが費用の問題。一時金のために家を売るときも、家を貸して月額費用の足しする時も、駅そばの小さい家なら処分しやすい。
そして死後に「郊外の広くて古い荷物の詰まった経費(固定資産税、メンテナンス)のかかる売れない一軒家」と「便利な場所の売っても貸してもよい小さな家」を相続するのと相続する側にとっては大問題。「何でこんなもの残したんだ」と恨まれるか「お父さん(おかあさん)ありがとう」と言われるか大違いだ。
老後の住み替えは確かに簡単ではない。成功させるのは若過ぎても老後の理解が浅いし、年を取り過ぎると気力・体力がなくなり実現がむずかしい。あくまで私見なのだが、親の老後を経験した65歳の前後5年ぐらいがいいのかなあと思っている。