2022.05.22
# ペット

生死は「飼い主の経済力」次第…いま「猫の健康格差」が拡大している

平均寿命が延びるほど…

終わりが見えないコロナ禍で、「孤独を感じる」「温もりがほしい」などと思い悩む人が多くなってきました。心の支えや癒しがほしいからか、ペットを新しく飼育し始める人もコロナ禍前より増えています。

一般社団法人ペットフード協会によると、現在ではペットの平均寿命が延びていて、2020年に、猫の平均寿命は15.45歳になりました(犬の平均寿命は14.48歳)。

家の外に出たり中に入ったりする生活様式が普通だった時代には、猫が感染症になることも多く寿命は10年もありませんでした。

しかし、いまでは先述の通り平均して15年以上、場合によってはそれ以上に長生きする子もいます。将来的には、猫の平均寿命が30歳になるかもしれないのです。その一方で近年では、飼い主が費用をかけて高度な治療をできたかどうかに応じて、飼い猫の寿命が大きく左右され、「猫の寿命格差」が拡大してきています。筆者の臨床経験の中から、具体的な事例をもとに紹介しましょう。

Photo by iStock
 

人間より高いペットの治療費

最近では、公園などに行っても野良犬はほとんど目にしません。その理由は、犬には狂犬病予防法が適用されるからです。この法律に従って、飼い主のいない犬たちは行政によって捕獲されています。

コロナ禍で犬を飼いたいと思っても、昔のアニメやドラマのように堤防や河川敷に行ったところで子犬が捨てられていることもまずないので、野良犬を飼うことはもはや難しいです。

一方、野良犬に比べて野良猫は、公園や河川敷などに行けばたまに目にするので、ペットショップで高額を払わずとも無料で飼うことも可能なのです。そのため、「かわいそう」「可愛い」といった理由で安易に飼い始める人がいます。

また猫は犬のように散歩が必要ではないので、「キャットフードを与えてトイレの世話さえしていれば、それだけで大丈夫だ」と、飼うにあたっての経済的、心理的ハードルが低いのも要因ではないでしょうか。

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