「プーチン常勝神話」崩壊…ついに有力プロパガンディストも“現実”を認めはじめた

プーチンの時代は終わりに近づいている
北野 幸伯 プロフィール

2022年4月25日、ラブロフ外相は、「核戦争が起こる可能性は十分あり、過小評価すべきではない」と発言。

4月26日、国営テレビ局「ロシア1」の人気番組「ヴェーチェル・ス・ソロヴィヨヴィム」で、別の国営メディアRTの編集長マルガリータ・シモニャンが、他の番組出演者に質問した。

「ウクライナで負けるか、それとも第3次世界大戦か?」と。

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そして彼女は、自分の質問に、自分で答えた。

「個人的には、第3次世界大戦の方がありえると思う」
「最終的に核攻撃で終わる方が、ウクライナで負けるよりは、ありえると思う」
「恐ろしいことだけど、仕方ない」

これを聞いて、司会のソロヴィヨフがいう。

「俺たちは、天国にいくからね。やつら(敵)は、ただくたばるだけだ」
(筆者註:核戦争が起これば、善なるロシア国民は天国に行くが、欧米、ウクライナ人は地獄に落ちる)

4月27日、プーチン自身が核兵器使用の可能性を示唆した。

〈 ロシアのプーチン大統領は27日、ウクライナへの軍事作戦に介入する国に対し「電光石火の対抗措置を受けることになる」と述べ、ウクライナへの軍事支援を強化する欧米諸国をけん制した。DPA通信などが伝えた。また「(ロシアは)他国にない兵器を保有しており、必要な時に使う」とも強調 〉(毎日新聞4月28日)

 

4月28日、「ロシア1」の人気番組「60ミヌート」では、ロシアのカリーニングラードから、大陸間弾道ミサイル「サルマト」を発射すると、欧州の主要都市を破壊するまでどのくらい時間がかかるかという話で盛り上がっていた。ベルリンまで106秒、パリまで200秒、ロンドンまで202秒だ、と。

ロシア自民党のジラヴィリョフ議員は、「サルマト一発でイギリスは消滅する。何か問題があるのか?」と発言していた。

4月29日、「ロシア1」の「ヴェスティ・ニデーリ」で、司会のキシリョフは、「1回ボタンを押すだけで、イギリスは消滅する」と得意気に語った。

これらの発言を見ると、プーチン政権は、欧米からの事実上無限の支援により、「ロシアは負けかもしれない」と考えはじめていることがわかる。彼らは、核を前面に押し出すしかないほど、追い詰められているのだ。

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