きょうだい関係は繊細だ。遠慮がないからこそ仲がうまくいかないこともある。
にしおかすみこさんはダウン症の姉がいる。母親の「変化」を感じてから、認知症の母と酔っぱらいの父と姉と4人で一緒に暮らしている。
母の認知症のことをはじめ、家族の生活を赤裸々に伝える連載「ポンコツ一家」、9回は2021年の3月、姉の誕生日に姉を皮膚科に連れて行ったときのことをお伝えしている。
頭が剥げてきたことを心配して皮膚科に来たのだが、そこで蘇ったのは幼い日に姉が通っていたスイミングに母と行っていた時の記憶だった。最初にバタフライを覚え、すごいね!と褒められているのを見て誇らしく思っていた幼き日のにしおかさん。
後編では、スイミングの記憶が、伊豆の海で起きたプチ事件のことにつながり……。

装丁/鈴木久美 装画・挿絵/西淑
にしおかすみこ『ポンコツ一家』が書籍にまとまることになりました!13回までの連載を加筆修正の上、書き下ろし5編が加えられています。2023年1月18日発売!購入後、帯袖についているQRコードから感想をお送りくださった方の中から抽選で100名様に、人気イラストレーター・西淑さんによる「ポンコツ一家オリジナルマトリョーシカしおり」もプレゼント!
 

母もスイミングクラブに

映像が少し早送りになる。
姉は順調に平泳ぎ、クロールと習得していく。背泳ぎで苦戦し始めた。仰向けのバランスが難しいのか、何度も水を飲み、壁に頭をぶつけ、ついにはコースロープに吸い寄せられるように漂流した。

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本コラムは、加筆修正の上、2023年1月18日発売の『ポンコツ一家』に収録されています。
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