痰を吐き出すことが自分で出来なくなって

今の私は痰吸引で呼吸はものすごく楽になるのだろうと思います。それから喉の爽快感が全然違います。短い時間でかなりの量の喀痰(痰を吐き出すこと)をするようになった状態で思うのは、人間ってすごいなぁ~ということです。こんな繊細な作業を24時間無意識のもとに行っていたのだなと。手足が動かなくなったこともあわせて「なくなると困る人間の無意識動作各種」が発表できそうです(笑)。

のどに違和感を抱いた時に意識をして何かしようとするけれど、唾液を飲む作業は意識をせずに毎日いつの間にかしている。それができることがいかにすごいのか Photo by iStock
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喀痰が出来なくなってきて、無意識動作に気が付いても、私は手が動かないのです。当然、ティッシュペーパーもガーグルベースンも自分で扱えないので、介護の皆さんにやってもらうしかないのです。「あぁ~っ、ティッシュ、ティッシュ~」って言いながらティッシュボックスから引き出してあわてて自分の口にあてる。こういう事が出来なくなって1年以上になっています。

この状態になって、あからさまにティッシュペーパーの使用量が増えました。すぐにボックスが空っぽになって「えぇ~っ、もう無くなった!」という声が上がります。「量が多そうですか?」とか「少ないから3枚くらいで行けそう」という言葉が飛び交います(笑)馬鹿にならないのが咳き込んで喀痰するのに涙目になることです、ここにもティッシュペーパー投入ですから。

こんな状態ですから、私が空咳ではなく痰がゼロッっと絡んだ音の咳をすると、バッと身構えて一番近くのティッシュボックスに移動できる態勢で私を見つめます。皆さんが心配してくれるのはありがたいのですが「吐き出しそうな痰の時にはお願いっていうから~」って思わず言ってしまうのでした。ただいま大絶賛で自分の喀痰の状態を体験中で勉強中なのです。

出来ることをやっていくというええかっこしいの言葉を放っている私ですが、出来ないことはやってもらうという図々しさの上に成り立っているのだと思います。本来であれば「出来ることはやる、出来ないことはやらない」だと思うのですが、私の場合は「出来ることはやる、出来ないことはやってもらう」ということを自分の中で明確化しています。