喀痰を介護されて思う事

喀痰を介護されて、他のことでもいつも書いていることになるのですが「もっと早く介護してもらえば良かった」です。自分が楽になることもそうなのですが、介護してもらうことで介護する側の技術も上がってくるのです。自分で処理できないからなるべく溜め込んで飲み込んでいた痰を、口から吐き出すようにする。これを介護してもらうと決めてやってみると気が付くことがありました。

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本当に溜め込まない方がいいのです。溜め込むと口にあてがったティッシュペーパーを超えてあふれてくるのです。それぐらいの量になっているから飲み込みにくくなっているのです。限界近くまで頑張っている気はないのですが、こうやって気が付くことが多いです。回数は多くなってしまうのですが、喀痰できると感じた時に背中をたたくなどの介助をしてもらってやるとスムーズなのです。

初めは咳をするたびに身構えていた介護の方も喉と咳から出る「ゴロゴロ」という痰が絡んだ音の度合いで「出る」「引っ込む」が分かるようになってくれているのです。私も少し慣れてきて、咳が出て涙目になって苦しい喀痰なのですが「ペーパー3枚くらい」「これは多い」と痰の量の判断をしてティッシュペーパーの節約に協力しています。どんどんと喀痰の後の口や涙目の拭き方が上手になっていく介護の皆さんです。

D訪問看護ステーションのビッグママKさんと。いつも的確な医療アドバイスをくれ、場も明るくしてくれます 写真提供/津久井教生
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排泄の介護での排便・1日1回、排尿・1日8回前後、喀痰は25回以上で調子が悪いともっと増える時があります。私たち介護を受ける側の罹患者はこの部分の考え方が繊細になってしまいます。その方の考え方にもよると思いますし、尊重していただきたいと思います。ただALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病に罹患して、こういうお互いに繊細な部分に接して、この部分のストレスフリーは大事だと体感しています。

喀痰の話から痰吸引、気管切開とお話をして「仕事ができる声」が出なくなるという事でご心配をおかけしています。ALSという難病をご存じの方は尚更だと思います。確かに進行してきて現状のポイントまで来ていますので、ここからの対症療法をしっかりとやっていきます。もちろん気管切開をしても喋っている方がいるという事は充分に分かっているうえで痰吸引をやっていきます。

妻の雅子さんと。出来ることをやる、出来ないことはやってもらう! 写真提供/津久井教生

【次回は5月21日(土)公開予定です】

津久井教生さん「ALSと生きる」今までの連載はこちら

「津久井チャンネル」で2022年5月16日に公開した動画。1995年3年間NHKで「あずきちゃん」収録のあとに「ファーストテイク」のようなことをした時のお話を!