2022.05.23

円安直撃のいま「輸入に頼りっきり」の日本が、V字回復できる「唯一の方法」

岐路に立つ日本経済
週刊現代 プロフィール

円安をチャンスにする

みずほ銀行の唐鎌氏は、「円安は成長率低迷の結果」だと分析する。

「とりわけ最近の成長率の鈍化は過剰なコロナ対策の結果だと言えます。厳しいコロナ対策を一部の国民が望んでいるのは確かですが、そのせいで外国人の入国が制限され、本来は円安の恩恵を受けられるはずのインバウンド産業も低迷している。

すでにWHOが『入国規制は意味がない』と指摘しているにもかかわらず、政府が非科学的な規制を続けているのは問題です。海外の投資家から、『この国はコロナ禍を脱却して、経済成長する気がないのだ』と見られてもしかたありません」

第一生命経済研究所の首席エコノミスト永濱利廣氏も、「円安の現在だからこそ進められる政策を積極的に進めるべきだ」と語る。

 

「例えば、化石燃料以外の発電の比率を上げる。

食料の自給率を上げるために、国内の農業の生産性を上げる。そのために、株式会社が農地を取得できないといった規制を緩和する。

さらに経済安全保障の面からも、半導体などの戦略物資のサプライチェーンの再構築を行う。

こうしたことは円高のときにはやろうと思ってもなかなか難しい改革でした。いまこそ重要物資の生産を国内回帰させるチャンスなのです」

円安に対する是々非々の議論には終わりがない。いずれにせよ、2022年が日本経済の大きな曲がり角だったと、後世の経済学者が指摘する可能性は大きい。

どちらに曲がるのが正しい選択なのか、どちらの陣営が嘘をついているのか。それがわかる日は、そう遠くないだろう。

『週刊現代』2022年5月28日号より

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