2022.05.25

南海トラフ「巨大地震」は必ずやってくる…いま、関西の地下で起きている「危ない異変」

週刊現代 プロフィール

そもそも南海トラフ地震とは、静岡県沖から四国・九州にかけての浅い海溝(トラフ)沿いで発生する最大規模の地震を指す。

フィリピン海プレートがユーラシアプレートに沈み込み、そのひずみがユーラシアプレートの跳ね上がりで一気に解放されることで起きる。

【図】巨大連動災害最悪のシナリオ

このところ関西で頻発している地震は、まさにフィリピン海プレートとユーラシアプレートの「せめぎ合い」が深刻化している証拠なのだ。

「プレートは、ある方向とその逆方向から押し合うように圧力が働くと、断層が『X』の文字のように割れてしまいます。このX字の断層の地点で地震が起きやすくなる。

最近、西日本の各所で頻発している地震は、ユーラシアプレートがフィリピン海プレートの圧縮によってX字に割けることによって起きていると考えられます。いま、ユーラシアプレートは非常に不安定な状態になっている。したがって、いつ大規模な南海トラフ地震が発生しても不思議ではありません」(立命館大学環太平洋文明研究センター特任教授の高橋学氏)

 

さらに気になる現象として、「スロースリップ」が挙げられる。

スロースリップとは10日間から1ヵ月ほどの長い期間をかけて、プレートが1cmほどずれていく現象のこと。それに伴って地震が発生するが、規模が小さいために「大したことはない」と見逃されてしまう。

だが、実はこのスロースリップこそが大地震の前段階に起きる警戒すべき「揺れ」なのだ。

実際、東日本大震災のときも、本震の2ヵ月前からスロースリップが起きていたことがわかっている。他国の例を見ると、'85年のメキシコ地震(M8・1)の際にも2ヵ月前にスロースリップが確認されている。

最近、関西を中心に起きている連続地震は、このスロースリップと捉えることができるだろう。

その意味で、現在起きている連続地震は南海トラフ地震の予兆と位置付けられる。

専門家によれば、南海トラフで巨大地震が起こった場合、関西のみならず関東にまで大きな影響をもたらすという。その理由を後編記事『M9の「巨大連動地震」が日本を襲うとき、「関東、東海、近畿、九州」は地獄絵図と化す』で明かす。

『週刊現代』2022年5月28日号より

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