2022.05.25
# デフレ # 日本経済

インフレ率日本2%、米国8%——日本の物価はまだまだ「安い」!

それなのに、私たちの生活が苦しい理由
永濱 利廣 プロフィール

円安特需の好機到来? 日本はこのチャンスを活かせるか

photo by GettyImages

こうした日本の「低賃金」「低物価」の状態は、「安いニッポン」として、昨今広く知られるようになったが、この円安により、さらに拍車がかかっている。「安いニッポン」は今、より安くなっているのである。

 

では、この状況下で、日本がなすべきこと、できることは何か?

まず、6月から、新型コロナウイルスの水際対策緩和で、1日の入国者数の上限が2万人に引き上げられそうだ。とはいえ、インバウンド需要が最大だった2019年の訪日外国人の数は3188万人。1日あたりに換算すると約8万7000人で、まだまだ遠く及ばない。

2019年の訪日外国人全体の旅行消費額は、4兆8135億円と推計されている。感染症対策もきちんと行う必要があるので実行すべきかは別の話だが、もし、この円安状況のなか外国人観光客を制限なしに受け入れたら、世界的にコロナ禍で家計貯蓄が増加していることもあり、当時を超えるインバウンド需要が見込めることは間違いないだろう。

単純に経済的観点だけから見れば、水際対策の大幅緩和に加えて、原発の再稼働を進めて高騰する石油や天然ガスの輸入量を減らせば、日本経済はずいぶん良くなるはずだ。ただ、ともに経済効果だけで安易に結論を出せる問題ではない。岸田政権がどういう対応を見せるか、今後に注目したい。

どうして日本の国力は、30年以上も低下し続けているのか?
低所得・低物価・低金利・低成長の「4低」=「日本病」に喘ぐニッポンを、気鋭のエコノミストが分析!
日本病
——なぜ給料と物価は安いままなのか』好評発売中!

次回記事:高騰するマンション価格は、今後どうなる?

関連記事