いまお金とは何か? 暮らしや国家、銀行は一体どう変わるのか?
ビットコイン、ブロックチェーン、NFT、Web3、メタバース……いまさら聞けない「お金の現在地と未来」についての入門書『お金の未来』で掘り下げられる「Play to Earn(遊びながら稼げるゲーム)」とは――。
「Play to Earn」とは何か
ジェリー 「Play to Earn(遊びながら稼げるゲーム)」の話をしていきましょう。
これまではゲームで遊んで稼いだお金の利用は、そのゲーム内に限られていました。例えば、モンスターを倒して、戦利品としてゴールドをもらい、それでゲーム内の店で武器や装備を買うパターンがありますね。当然のように、お金をゲーム外に持ち出すことはできなかったんですが、NFTやPlay to Earnの仕組みを通じて、ゲーム内で得たお金やアイテムをゲーム外に持ち出せるようになりました。

山本 仮にそのゲームがこの世界から消えてしまったとしても、ゲームで稼いだお金を持ち続けることができ、他のゲームで利用したり第三者が運営している取引所で販売したりすることも可能になるということですね。
ジェリー NFTと暗号資産のおかげで、自分がゲームのお金やアイテムの本当の所有者になることができるようになりました。Web2.0では企業がデータをたくさん集めて、そのデータをコントロールしたり、利用したりすることでビジネスが成り立つという構造があります。オンラインゲームの運営会社がゲームを消せば、プレイヤーのゲームデータも消えてしまっていたわけです。ここに、Web2.0とWeb3の根本的な違いがありますね。