廣瀬俊朗が明かす、ラグビーで学んだビジネスにも通じる「キャプテンのあり方」

個性的なメンバーをどうまとめたのか?
田中 瑠子 プロフィール

新たな取り組みを始める際、「面倒くさい」「意味はあるのか」と抵抗を抱く人は少なくない。廣瀬さんは、「こんなことをやってみたいけれど、どう思うか」と都度メンバーにヒアリングをしていったという。

一方で、やってみて反応が薄かった取り組みはいくつも消えていった。「いいなと思ったらやってみる。ダメだったらそれでいい」という姿勢もまたチームを柔らかくしていったという。

「キャプテンが自ら新しいことを試して、失敗して『ダメだった』と潔く諦める。その試行錯誤の様子をオープンに見せていると、周りも安心すると思うんです。失敗でもいいんだ、じゃあトライしてみるか、と動けるようになる。正解かわからなくても動き続けることで、違う解が導き出されたら、それは一つの成功だと思っています」

撮影:長濱耕樹
 

エディーさんから学んだ「ブレなき一貫性」

2007年に選出された日本代表では、より多様な国籍・人種の選手が集まりチームを結成する。キャプテンのほかにリーダーポジションのメンバーが組織を構成し、トンガ人のボスがトンガ出身の選手を、ニュージーランド人のボスがニュージーランドの選手を、それぞれまとめる役割を果たしていた。自分が何をすれば組織がうまくいくのかを考えて動くのは、ラグビーの競技特性が影響しているのではないかと話す。

「ラグビーは15人のメンバーで成り立ち、決められたポジションと役割が明確です。チームにスーパーエースが一人いれば勝てるものではない。たとえウィング(味方がつないだボールを得点につなげるトライゲッター)が世界一の俊足だったとしても、ボールが回ってこなければ価値を発揮できません。

だからこそ、周りのサポートがあって自分が生きる、ということを体感している人が多いのでしょう。役割に徹した上で、チームのために自分が何をやればいいのか、できることを考えて加えていく。足りないところは補い合う。自然とそう考えてアクションに移せる人が多く、助け合いの中で良いラグビーができていくのを知っている。それはラグビーという競技の魅力だと、今も強く思っています」

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