2022.06.08

ここにきて「プーチンの自滅」が現実味を帯びてきた…ロシア「一日3兆円の戦費」の衝撃中身【2022年上半期ベスト記事】

2022年上半期、現代ビジネスで反響の大きかったベスト記事をご紹介! 以下は、4月11日公開<ここにきて「プーチンの自滅」が現実味を帯びてきた…ロシア「一日3兆円の戦費」の衝撃中身>の再掲載です。

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戦争には膨大なカネがかかるが、具体的に何に使われているのか即答できる人は少ない。その明細を調べてみると、ロシアはウクライナを攻めているだけでなく、自らの首も締めているのがよくわかる。

国家予算は35兆円なのに

ウクライナ情勢は泥沼化の様相を呈している。そして、苦戦続きのロシアが「自滅」するというシナリオも現実味を帯びてきた。

3月上旬には英国の調査研究機関「CIVITTA」が、ロシア軍の戦費に関して「一日あたり200億〜250億ドル」に上るという試算を出した。これは日本円にして約3兆円だ。

ロシア連邦上院が昨年末に可決した連邦予算案によると、今年の歳出は23兆6942億ルーブル(約35兆円)。侵攻から早6週間が経つが、すでに国家予算の3倍以上のカネがかかっていることになる。

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3兆円という試算は、兵士の日給や兵器の損耗など直接戦地でかかる費用だけではない。西側諸国からの経済制裁や貿易制限などによって生じる経済損失も含まれている。

ただ、ウクライナ侵攻に失敗しつつあるロシアが膨大な損害を出していることも間違いない。具体的に、何を失ったのか。今回の侵攻でロシアは、どれだけの兵力を割き、どんな兵器を使っているか公表していないが、専門家に協力を仰いで様々なデータを使い検証した。

米国防総省は、偵察衛星などを駆使して情報を収集し、ロシア軍がウクライナ国境付近に約19万人の兵力を集結させたと推測している。

地上作戦を実施するロシア陸軍は、空挺部隊と合わせて32万5000人いる(『TheMilitaryBalance2022』)。つまり、総兵力の約60%をウクライナに投入したことになる。ここでは兵器も同様に60%が投入されていると仮定しよう。

まず、戦車について解説するのは、物理学者で日本有数の旧ソ連およびロシアの兵器研究家として知られる多田将氏だ。

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