6500万のローンで戸建てを買った「年収1000万の40代夫婦」、「破綻」の危機に陥ってるワケ

著者は、住宅購入や住宅ローンの専門家として、住宅購入者に対しての相談業務を年間200件以上おこなっています。

ところで最近、住宅購入後に住宅ローンを払っていけるのか不安だという内容の相談が世間的に急増しているそうです。著者のもとにも、そうした不安を吐露する相談が寄せられています。

住宅ローンは、会社員など収入に変動が少ない方であれば、比較的簡単に借りられるローンのひとつなのですが、35年間という長期間にわたり返済を続けなければいけないので、注意が必要です。額が大きいだけに、返済に失敗してしまうと、大きな悲劇が訪れることになります。

今回は、実際にあった相談内容をもとに、住宅ローンを借りる際に気を付けなければいけないポイントをご紹介します(プライバシーに配慮して、実際の相談事例にアレンジを加えています)。

〔PHOTO〕iStock
 

コロナの影響で…

メーカーに勤めるMさん(40歳)は、3年前に6000万円の新築戸建て住宅を首都圏に購入しました。3歳年下の奥様、小学生の息子さん一人の3人家族です。戸建てを買った当時は、夫婦ともに年収500万円(額面)で、世帯年収は1000万でした。住宅ローンについては、住宅を購入する際に発生する「諸費用」の500万円もローンに含めて全額6500万円をペアローンで契約しました。

ペアローンとは、夫婦がそれぞれ1本ずつ、合計2本のローンを借り入れることです。ペアローンにすることで、夫婦それぞれに対して住宅ローン控除が適用されるので、ローン負担も軽減できるという不動産会社の営業マンからの助言もあったようです。

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