食のスペシャリスト&グルメに精通する識者で構成される「FRaU Foodies」が、今イチオシの料理やスイーツなどをお届けします。今回はフリーアナウンサーの川田裕美さんが初登場! 著作を出すほどあんこ好きの川田さんが絶賛するどら焼きです。
甘納豆職人が作る「生あんこ」と
ふんわりした皮のバランスが絶妙
「お取り寄せできる美味しいどら焼きを探していたところ、まず見た目の美しさに惹かれて購入しました」
自宅の冷蔵庫にあんこ缶をストックするほどのあんこ好きで知られる川田さんのハートをキャッチしたどら焼きは、福島県福島市のどら焼き専門店「丹坊」の逸品。

母体は甘納豆屋さんで、飴作りの町工場として創業。その後ニーズに合わせて変化を続けていく中で、甘納豆職人の技を活かせるお菓子が何かを考えたときに、どら焼きを思いついたそう。目指したのは「伝統の製法を守りながらも現代のお客さまの好みにあう新感覚のどら焼き」。
北海道産の「しゅまり小豆」という香りのよい品種を使い、また、粒あん独特の固いあずきの皮を感じさせない(つぶし餡に近い)餡になっています。
砂糖は北海道産の「白双糖」。豆の旨味を生かすギリギリのところまで甘さを抑えています。こうして甘納豆職人の技術を活かした店独自の「生あんこ」が完成。糖度が低く加熱処理を行わないため、豆の風味が活きた軽やかな後味に仕上がっています。

川田さんは、その生あんこを「しっとりと上品な甘さで、食べると一気に幸せな気持ちになります」と称します。
そして、川田さんの目を引いたビジュアルに大きく寄与しているのが「皮」。「フワッと分厚くきめ細かく、ホットケーキのような食感です」と川田さんは言います。

この食感こそ「現代のお客様に合うように」という考えから「ふんわり・もっちり・しっとりの共存」を意識。宮城県産の小麦、ひとつひとつ丁寧に割卵して仕込む福島の新鮮な卵で、風味の良さとしっとりさを実現させています。
これらがひとつに合わさったどら焼きは、ふわっとした皮の食感と卵のやさしい風味に、上品な粒あんの甘さが追いかけ、得も言われぬ美味しさです。