あなたはどれに当てはまる?
みなさんは「富裕層」と聞いて、どのくらいのお金を持っている人を想像するでしょうか?
「億り人」という言葉もあることから、1億円以上あれば富裕層というイメージでしょうか?
上図は、野村総合研究所が2年ごとに発表している資料です。この資料では、世帯の純金融資産(債務を控除した金融資産)保有額が1億円以上の人を富裕層としています。さらに純金融資産が5億円以上の方を超富裕層と定義付けています。
富裕層は124万世帯(約2.3%)、超富裕層は8.7万世帯(約0.2%)ですから、純金融資産を1億円以上持っている人は日本で約2.5%ということになります。
十分な資産を持っている富裕層ですが、資産運用は何のためにしているのでしょうか。私が関わったお二人の例をお話ししましょう。
お一人目は40代の男性の富裕層の方の例です。20代で起業、以来20年以上努力を重ね、今では社員100人以上を抱える立派な会社に育ててこられた経営者です。
この方の資産運用の目的は「若い起業家を応援したい」というものです。さらに「そのために5億円を貯めたい」と具体的な金額に落とし込んでいます。
なぜ5億円かというと、創業当時にご自身が資金調達に苦労した経験があり、後に続く若い起業家を資金面で応援したい、それも100人応援したいので、一人当たり500万円応援するとして100人×500万円=5億円という目標を設定したのです。
もうお一人、50代の男性経営者、この方の目的は資産から得られる「資産所得の確保」です。具体的にお話ししましょう。
この方もずっと仕事ばかりの人生を過ごしてきたので、リタイア後はご夫婦でゆっくり世界遺産巡りをしたいとのお考えをお持ちでした。そこで、資産運用の目的を「年2回、夫婦で世界遺産旅行をするための資金を資産所得で賄う」と設定しました。