「お立ち台ギャル」が注目
ミニスカートの魅力は、若々しさや活動性の高さです。70年代以降の女性アイドルの衣装は、一部の例外はあるものの、ミニスカートは定番のスタイルとなっていきます。アイドルを卒業すると、ミニスカートを着用する機会は少なくなっていきます。このように、ミニスカートは大衆文化・若者文化の象徴という一面が見えてきます。
80年代になると女性の社会進出が進み、女性の地位を明確に示すようなファッションが登場します。80年代のミニスカートを象徴するデザイナーは、アズディン・アライア。肩パットを何層にも重ねたパワーショルダー、官能的な女性らしさを表現したボディコンシャスなミニスカートで注目を集めました。原色が好んで用いられましたが、ミニスカートといっても、ひざが見えるくらいの丈が多く、オフィスでの着用を想定したデザインでした。日本のブランドでは、アルファキュービック、ジュンコ・シマダ、ピンキー&ダイアンなどが人気を博しました。

90年代前半のジュリアナ東京では、派手なボディコンのミニスカート姿で扇子を振りながら踊る「お立ち台ギャル」が注目されました。お立ち台ギャルのスカート丈は、膝上30~35cmのマイクロミニ。ディスコは年齢制限があるので、お立ち台ギャルは成人女性だったと思われますが、90年代以降はファッション年齢が低下し、JK(女子高生)を中心としたギャル、コギャルなどのストリートファッションがトレンドをリードしていくようになります。


制服のセーラー服のスカートを長くすることが「格好良い」とされた時代は終わり、90年代になると、制服を刷新する高校が増え、ブレザーが主流となっていきます。テレビなどのイメージで「JKの制服のスカート丈は短い」という印象がありますが、2020年6月、LINE株式会社が行った調査によると、東京はひざ上スカートに紺色のハイソックス、大阪はひざ下スカートにくるぶしソックスというように、都道府県によって特徴があります。JKにとって、スカート丈とソックスの組み合わせは、重要な関心事になったようです。