東京都の「太陽光パネル義務付け」はこんなにヤバい!カネ持ちだけが得して、一般国民が負担する「カラクリ」

杉山 大志 プロフィール

一般国民は1件で100万円の負担!

けれども、この裏には一般国民の負担が隠れている。

家庭では、天気によらず昼夜を問わず電気が必要だ。

だから、太陽光発電パネルを住宅に付けたとしても、太陽が照っていないときのために、火力発電所や原子力発電所は必要だ。送電線や、そこから電柱を伝って家に電気を運ぶ配電線も必要だ。

そうすると、太陽光発電を付けたことで国民全体が節約できるお金というのは、天気のよいときに火力発電所で燃料の消費量を減らせる分しかない。

経済産業省の発電コスト試算によれば、石炭火力とLNG火力の燃料費は平均してだいたい5円/kWh程度と見通されている

一般国民にとっての価値を表のBで計算してみた。

ここでは、太陽光発電による電気の単価を5円/kWhとしている。こうすると、15年の累積で459,900円にしかならない。これが太陽光発電のお陰で実際に国民が節約できるお金になる。

つまり150万円の太陽光パネルを購入すると、建築主は15年で元が取れることになっているが、じつは発電される電気の価値は化石燃料の節約分だけで、これは僅か約50万円しかない。残りの100万円超は「再生可能エネルギー賦課金」や電気料金の一部として、一般国民全体の負担になる。以下、表のAからBを引いたCの部分がそれだ。

まとめると、「東京に日当たりも良く広い家を買って、理想的な日照条件で太陽光発電パネルを設置できるお金持ちな人が、一般国民から100万円以上を受け取って太陽光発電を付け、元を取る」というのが、「太陽光発電義務化」の正体だ

なお、自家消費分まで本当は5円/kWhしか価値がないとするのは、違和感を感じる方もいるかもしれない。だがこれを理解するには、25円/kWhという家庭電気料金の意味を考えてみるとよい。

 

この25円という料金は、何時でもスイッチを入れれば電気が得られるという「便利な電気」の料金だ。この内訳としては、火力発電所があり、原子力発電所があり、送電線があり、配電線があり、その建設・維持のための費用がその大半を占めている。25円/kWhと5円/kWhの差額である20円/kWhがこれにあたる。この費用はいくら太陽光発電を増やしたところで全く節約できない。

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