元外資系社員が教える 円安・副業時代を勝ち抜く「ひとり商社」のススメ

誰でも「商社」になれる時代が来ていた
山下 貴史 プロフィール

P&Gで学んだこと

まずは自分の経験について紹介をさせてください。私は2012年に大学を卒業後、外資系消費財メーカーのP&G社に入社しました。

入社後に任されたのは、化粧品やシャンプーなどの在庫のマネジメントでした。季節によって販売量が変化する消費財はとかく在庫の管理が難しいのですが、営業担当者と話し合い試行錯誤を繰り替えすことで、劇的に在庫管理の方法を改善することが出来ました。

一方で、本業の傍ら、別の仕事もしていました。父が会社を営んでいたのですが、その会社の中に貿易事業部をつくったので、その手伝いをしていたのです。

「貿易事業」といっても難しいものではありません。実質は私一人で運営していました。この頃、Amazonで物を買う文化が世界的に根付いてきましたが、私が注目したのは、アメリカのAmazonで人気になっている商品をチェックして、その商品を輸入で仕入れて、日本で売るというビジネスです。

いわゆる「転売」じゃないか…と思われる方もいるかもしれませんが、そうではありません。これは日本でも売れる!と思った商品を見つけたら、その商品を作っている現地のメーカーにメールで連絡して、「この商品は素晴らしいので、日本でも販売したい。100個を〇ドルで売ってくれないか」と発注するのです。

もちろん規模にもよるのですが、たいていのメーカーは、「入金さえしてくれればすぐ商品を日本に送るよ」と返信してくれます。私の経験上は、実際に入金して商品が送られてこなかったことはありません。

 

具体的な事例をあげましょう。私が当時目を付けたのは、アメリカで圧倒的な人気を誇る「耳栓」でした。最初に商売を始めるときには「小さい商品を扱うべき」ということは、ビジネスの経験からわかっていました。小さいほうが保管も難しくないですし、送料も安く済みますから。また、商品単価が高いものを扱うのもリスクですから、よく使われる日常用品のなかで単価の安いものを探しました。

そこで、日常用品で使う小さなものといえば何だろう…と考え、耳栓に目を付けたのです。日本にも優れた耳栓はたくさんあるのですが、この頃、アメリカで新しい素材を使った耳栓が出始め、人気が出ていたのです。

実際、アメリカの通販サイトの「耳栓」のランキングを見てみると、現地では大変な人気があるのに、日本ではまだ見かけないような新型の耳栓がありました。「これは商品の質も良いし、機能もいい。なにより海外での評価レビューが高いから、いけるはずだ!」と思い、まとまった数を注文。それを日本の通販サイトに出品して販売したところ、驚くほどよく売れたのです。これが私の「ひとり商社」の初期成功体験でした。

そうして海外から輸入した商品を日本で販売していくと、P&Gでいただく給料とは別に、月々30~40万円の副収入が定期的に入る状態になりました。P&Gの仕事は本当に魅力的で、ビジネスやマネジメントに関する多くのことを学んだのですが、私は入社前から独立志向を持っていたので、「これだけの収入があれば、会社を辞めてもやっていける…!」と奮起し、会社を辞め、独立することにしたのです。

そして立ち上げたのが今の会社です。

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