金遣いが荒くなる背景に、浮気があるケースがある。ウソと見栄を重ねた結果、多重債務に陥る人は多い。しかし、多重債務に陥ってしまう人は激減している。日本貸金業協会のデータを見ると、2007年に171万人いた多重債務者は、2020年には9万人に減少している。業界の健全化が進んだ結果とはいえ、不全なほどの減りかただ。

キャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子さんは「浮気と金は密接に関わっており、多重債務者にはならずとも、リボ払いで延々と借金を払い続ける人は多いです」と語る。彼女は離婚調査に定評がある「リッツ横浜探偵社」の代表だ。今回山村さんに相談してきたのは、妻の借金の督促状に悩む、42歳の官僚の男性。一目ぼれしたこの男性の猛烈プッシュで結婚した夫婦だったが……。
この連載は、調査だけでなく、調査後の依頼者のケアまで行う山村氏が見た、現代家族の肖像でもある。

山村佳子
私立探偵、夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定 メンタル心理アドバイザー JADP認定 夫婦カウンセラー。神奈川県横浜市で生まれ育つ。フェリス女学院大学在学中から、探偵の仕事を開始。卒業後は化粧品メーカーなどに勤務。2013年に5年間の修行を経て、リッツ横浜探偵社を設立。豊富な調査とカウンセリングを持つ女性探偵として注目を集める。テレビやWEB連載など様々なメディアで活躍している。
リッツ横浜探偵社:https://ritztantei.com/
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芸能人のように美しい妻に一目ぼれした官僚

今回の依頼者は龍二さん(42歳)です。結婚5年になる妻(32歳)が半年前から娘(10歳・妻の連れ子)対して無関心になり、私たちのところに相談に来ました。
龍二さんは、官僚として責任がある立場で働いています。中肉中背でジャケット姿が涼しい印象。多少頭髪が薄くなっていますが、肌の艶はよく「信頼できる人」という印象です。
まずは結婚の背景について伺いました。

「妻とは6年前に、私が当時結婚する予定だった女性と、結婚式場の下見をしているときに出会いました。当時の妻は、ウェディングプランナーのアシスタントのようなことをしていたんです。担当のプランナーは押しが強い人で、当時の婚約者の機嫌がどんどん悪くなっていったんです。それを取りなしてくれたのが妻でした」

結婚式場の下見に出て、一目ぼれを…Photo by iStock

妻の写真を見せていただくと、光り輝くばかりの美貌です。ただ美しいだけでなく、黒目がちな瞳は憂いがあり、ロングヘアはツヤツヤ。歯は真っ白でシワも毛穴もほとんどない。
妻が最初に結婚した相手との間で、22歳のときに授かった娘は、母親ほどの美形ではなくとも、親しみやすくて愛らしい表情を浮かべています。