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自閉症の娘とアスペルガーの息子を持つシンママが障がい者就労カフェを作るまで
2022.06.07

グラデーションある働き方 前編

自閉症の娘とアスペルガーの息子を持つシンママが障がい者就労カフェを作るまで

自閉症の娘とアスペルガーの息子を持つシンママが障がい者就労カフェを作るまで 写真の人物は本記事と関係ありません Photo by iStock 画像ギャラリーを見る→

千葉市のコミュニティセンター「土気あすみが丘プラザ」のロビーにあるフェアトレードカフェ&ショップでは、障がいのあるスタッフが、丁寧にドリンクを作ってくれる。彼らの就労支援をする特定非営利活動法人「はぁもにぃ」には、カフェ運営のほか、農業や養蜂業、お菓子の製造、事務作業など、多様な仕事がある。始めたのは、障がいのある子を持つシングルマザーの長浜光子さん。子どもたちのために、児童デイサービスから始め、地域の人との出会いで働く場作りを続けてきた。特性を持つメンバーが働く場を訪ね、はぁもにぃの歩みと、長浜さんの半生について伺った。

コーヒーいれるコツ「あせらずゆっくり」

障がい者の就労について取材する中で、養蜂に取り組む福祉事業所があることを知った。中でも、千葉市にある「はぁもにぃ」は、はちみつやはちみつを使ったお菓子の販売が軌道に乗っていると聞き、感染対策をした上で現地に伺った。JR土気駅からバスに乗って10分ほど、土気あすみが丘プラザにつく。地元の人が卓球を楽しみ、カフェを利用し、集っている。ショップで、贈答用のお菓子を買って行く人もいる。

はぁもにぃ代表の長浜光子さんが、カフェで待っていてくれた。オリジナルの生はちみつを使ったレモネードをいただくと、はちみつの味が濃い。コーヒーをドリップするこつは「あせらずゆっくり」で、障がいのある「チャレンジド」スタッフが丁寧にいれる。

はちみつが濃いレモネード 撮影/なかのかおり
あせらずじっくり。それがコーヒーを淹れるアドバイス 撮影/なかのかおり

カフェ&ショップは昨冬にオープンし、SDGsを意識したフェアトレード商品が販売されている。「グローバル」「ローカル」、そしてはぁもにぃが担う「チャレンジド」の三分野だ。地元企業2社と、はぁもにぃを含むNPO法人2団体で構成される共同事業体が、市の指定管理者となっている。就労継続支援事業所の施設外就労として、接客しドリンクを提供する。チャレンジドスタッフは長浜さんに「包装用の資材はどこにありますか」と質問したり、筆者が忘れた傘を渡しに来てくれたり、はきはきと笑顔で接する。店内には、サポートするスタッフもいる。

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