大山倍達はいかにして猛牛に勝ったのか…アメリカ人も熱狂した、ヤバすぎる「最強伝説」

伝説の「牛殺し」

終戦から9年を経て、日本人が娯楽に飢えていた1954(昭和29)年1月14日、千葉県館山市の八幡海岸で、「ゴッドハンド」(神の手)の異名を取る大山倍達と、猛牛との格闘が行われた。

大山倍達 画像:講談社

「空手チョップの力道山」の人気が高まる中、「力道山より強い男」と呼ばれた大山に、映画主演の白羽の矢が立った。そこで、記録映画『猛牛と闘う空手』のクライマックスシーンとして、撮影したものだった。

当日は真冬の寒さにもかかわらず、1000人以上の観衆と多くのマスコミが詰めかけた。

午前10時半に「試合」開始。大山は電光石火のスピードで猛牛に飛びかかり、左右の角を掴んで倒しにかかった。雄たけびを上げる牛に、すかさず右手で空手チョップを浴びせる。

 

だが猛牛も角を立てて反撃し、大山の脇腹から血があふれ出た。それでも大山は牛の右角を折りにかかり、ついに角を引き剥がして勝利した――。

映画が公開されるや日本中が熱狂し、「牛殺しの大山」は一躍、力道山に続くヒーローになった。「猛牛との格闘」は、'56(昭和31)年11月にも東京・田園コロシアムで再演された。

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