2022.06.16

GoogleやAmazonは既に活用している、企業の課題を解決する「ビジネスの武器」

今井誠、坂井豊貴編著、上野雄史、星野崇宏、安田洋祐、山口真一著『そのビジネス課題、最新の経済学で「すでに解決」しています。』(日経BP)という刺激的なタイトルの本が刊行された。日本ではまだまだ企業現場では「経済学は机上の学問でビジネスには役に立たない」という偏見が根強い一方で、2000年代以降、北米を中心に経済学者が企業に勤め、その研究知見を活かすことで業績に貢献することが当たり前のものになっている。

自身が不動産オークションでの取り組みで成果を挙げたことから、経済学のビジネス実装を日本で進めるに至った株式会社エコノミクスデザイン代表の今井誠氏に、日米で差が付いてしまった背景や、経済学人材をビジネス現場で活用する際のポイントについて訊いた。

[PHOTO]iStock
 

GoogleやAmazonなどは経済学者を大量に雇って活用している

――経済学のビジネス実装がうまくいった具体的な成果、事例から教えてください。

今井 有名な事例としては、UCバークレーで経済学を研究していたハリ・ヴァリアンが2000年代初頭にGoogleのコンサルタントとなり、広告オークション設計に携わって収益モデルを作り、Google繁栄の礎を築いたことですね。ほかにAmazonにも様々な分野の学知を持った経済学博士人材が多数所属していますし、MicrosoftやUberなど、多くの企業が活用しており、100名以上抱えている会社もあります。

北米以外にもヨーロッパでも、あるいは日本でもサイバーエージェントやYahoo!JAPAN、ZOZO、メルカリなどが同様の施策を行っています。ただ、日本ではまだごく一部と言っていい状態です。

――ビジネス現場の人間や経営幹部が経済学を本で読んで勉強するレベルでは意味がないですか?

今井 もちろん、意味はあります。少しでも、経済学の知見を知っておくことに越したことはありません。博士号を持つ研究者とビジネスパースンとでは、求められる役割が違います。もちろん、「ビジネスで勝ちたいならすべての人が経済学の博士号を取るべき」とまで思っているわけではありません。ただ深くは知らないにしても「こういう研究分野がある」くらいは知っていたほうがビジネスで活かせる可能性は高まるだろうと思っています。

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