東京麻布台・ロシア大使館の所有者はなんといまだに「ソ連」だった!

ロシア・ウクライナ紛争異聞

高輪の通商代表部も

共産党による一党独裁の社会主義国家だったソビエト連邦が解体されて31年が経過した。ソ連が目指した計画経済による理想社会も、革命の赤に槌と鎌を配した国旗も記憶の彼方に遠のくなか、日本には立派な資産を持つ“国家”としてソ連が存続している。

ウクライナ侵攻以降、ますます警戒が厳しくなった通称「狸穴のロシア連邦大使館」の住所は港区麻布台2丁目だが、所有権者として土地の登記簿謄本に名を残しているのは、昭和2年(1927年)以降、ソヴィエト社会主義共和国聯邦である。

また、JR品川駅に近い高級住宅地の高輪にロシアの経済交流の出先機関であるロシア通商代表部が、事務所を構えて住宅棟も併設しており、この所有権者も昭和37年(1962年)の売買以来、ソビエト社会主義共和国連邦(ママ)である。

東京・狸穴のロシア大使館 Photo by GettyImages東京・狸穴のロシア大使館 Photo by GettyImages

令和4年の地価公示価格(国交省が発表する毎年1月1日の地価)によれば、麻布台の地価は1平方メートルあたり327万円なので1万325平方メートルの「狸穴の大使館」は約338億円、5835平方メートルの「高輪の通商代表部」は262万円なので約153億円となる。

 

これだけの資産だがロシア連邦政府は動かせない。不動産に絡む売買、建て替え、再開発といった事業に着手するには、まず不動産登記簿謄本で権利関係を確定させなければならないのだが、「ソビエト」から「ロシア」への更生手続き(所有権の書き換え)が認められない。

阻む勢力があるからで、それがウクライナだった。話は、1991年12月のソ連解体に遡る。

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