2022.06.24
# 世界経済

ナポレオン大陸封鎖令の大ブーメランに学ぶ経済制裁で自滅する歴史

今回もロシアの反逆が鍵になるか
大原 浩 プロフィール

ロスチャイルドのように繁栄するのはどこか?

結局、フランス製よりもはるかに質の良い英国製品が輸入できずに困った国々の封鎖やぶりが横行することになる。

この封鎖やぶりの闇取引で活躍し、帝国をさらに発展させたのがロスチャイルド一族であるとも言われる。

ロスチャイルド家が、1815年のワーテルローの戦いの結果をいち早く(伝書バトで?)知り、英国の敗戦とのムードに傾いていた株式市場で財を成したという逸話も存在するが、「大陸封鎖令」も一族の蓄財にかなり貢献したのではないだろうか?

実際、3月7日公開「プーチンは米国を見透かしていた? ウクライナの悲劇はだれの責任か」4ページ目「経済制裁は効果があるのか?」で触れた「バグダッドスキャンダル」の事例もある。これはイラクへの経済制裁の裏で行われた、国連も絡む大規模な汚職事件である。いくら取引を規制しようとしても、人々の支持を得られなければ大陸封鎖令の事例でもわかるように「封鎖やぶり」=「闇取引」が横行するだけだ。

米国において1920年~1933年まで続いた「禁酒法」は大愚策であり、酒の密売が横行した。その闇取引を仕切ったのがアル・カポネを始めとするマフィアであり、禁酒法の13年間は米国に組織犯罪を定着させただけに終わったともいえる。

エネルギー・食料は酒以上に人々の必需品だ。すでに闇取引が横行しているのではないかと思うが、困るのは闇市場で購入することが出来ない貧しい人々(国々)である。

 

また、3月29日公開「まさかRIC=露印中が大同団結?『第2次冷戦』の世界の本音とは」で述べたように、大同団結したRICが米国の影響が及ばない経済圏を構築する流れも加速するであろう。

前述「戦争と米国の存在感の時代こそ日本は『のび太+ドラえもん』で行こう」で述べたように、世界の国々は「米国の言いなり」にはなりたくないのだ。

封鎖(経済制裁)やぶりが横行するのはもちろん、ナポレオンの時代とは違って大きな力をつけている「非西欧経済圏」が今後発展するように思える。西欧でさえ、横暴にふるまう米国から逃れて「非西欧経済圏」に入りたいと考えているかもしれない。

ジョー・バイデン氏および米国民主党は、歴史に学ばなければ「ナポレオン帝国」と同じ運命をたどるのではないだろうか。

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