維新ぎらいより、立憲ぎらい⁉ 参院選「無風」は野党の責任ちゃうんかい! 大石あきこ×鮫島浩

『維新ぎらい』『朝日新聞政治部』W刊行記念(1)

私の中にもある、「橋下徹」性

鮫島 国会議員になられてスタッフも抱えて、国会での政策論争や街頭演説など、お忙しいでしょう。そうした中で大石さんは『維新ぎらい』で「私の中に潜んでいる『橋下徹』性」ということも書いています。これはとてもいい話だと思いました。

鮫島浩氏 撮影:濱埼慎治

大石 自分のやりたい成果にこだわったり、忙しくて余裕がなくなったときに、周りの人を、成果を達成する手段として見てしまうことに気づいて「ああ、私は橋下徹や。最低や」と反省しています。

鮫島 本の序章に書きましたが、私も妻から「長らく朝日新聞という閉ざされた世界で威張っていた」と言われて、「あなたは傲慢罪よ」と叱られました。誰しも権力の中枢に近づくと傲慢さを身にまとってしまうもの。私が見てきた多くの政治家も最初は殊勝なことを言っていましたが、どこかで変わってしまいました。

大石 私もそうならないとは限りませんよ(笑)。

鮫島 その怖さを最初から分かっていて、「反省した」とご著書にも書いている。橋下徹という対立軸もあるから、傲慢にならないぞという意識もきっと強いでしょう。

大石 最後、橋下徹のme tooでした、ってオチだけは避けたいですね。

鮫島 唯一無二の政治家になってください。

次回は『国会も新聞も、茶番はいらんねん!』です。明日更新
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