国会も新聞も、茶番はいらんねん! 言いたいこと言って、中から変えられる人が必要です 大石あきこ×鮫島浩

国会の政治家の答弁はなんであんなにつまらなくて嘘くさいの?
新聞の政治記事には、なんで本当に知りたいことが書いてないの?
そう思っている人こそ、この対談を読んでほしい。

維新ぎらい』を出版したばかりの「れいわ新選組の切り込み隊長」」大石あきこ氏と、『朝日新聞政治部』で朝日の内部崩壊を赤裸々に描いた元政治部デスク鮫島浩氏が、日本の政治が停滞する理由と新聞が凋落した原因を語り尽くす。(この対談の動画を「鮫島タイムス」で特別公開中)

鮫島さんは「れいわ支持のサクラ」かと思ってた(笑)

大石 れいわ新選組を支持してくださる皆さんに国会に送り出していただいて、半年以上が経ちました。国会の外で眺めていて「茶番」と思っていましたが、実際に国会に身を置いてみて、やっぱり茶番だなって思っています。

鮫島 国会を茶番だとはっきり言い切れるのが大石さんの凄味ですね。

左:大石あきこ氏 右:鮫島浩氏 撮影/濱崎慎治
 

大石 国会が腐っている元凶は与党であるとしても、野党も実は茶番をやってるんだというのを見せつけられたのが6月9日。立憲民主党が内閣不信任案と衆議院の細田博之議長の不信任案を出しました。今国会では、立憲はいくつかの悪法に賛成し、また、憲法審査会も普通は開催しない時期に自民党に協力して15回も開催してきました。

私は、気が遠くなるような思いで、弱小会派ながら、れいわとしてやれる「反対」や抗議をやってきました。その国会の最後に、いきなり「実は不信任やった」と言われましても。あなたたち、参院選が終わったら、また自民党に協力したゆるい国会運営やるんでしょ?と。そこに、れいわとしては「ちょっと待った」をかけたいです。

鮫島 そして大手メディアは茶番だとわかっていても、そう言わない。

大石 今回の不信任決議案の提出も「立憲が提出」とデカデカと報じられていましたが、「見せかけの山場」を作っているだけですよね。

鮫島 国会の茶番については、オールドメディアの記者クラブは完全に共犯者だと思います。政党を取材する特権を持っているのに、「客観中立」に逃げ込んで義務を果たしていない。

大石 鮫島さんが一人でやっている「鮫島タイムス」は、そうした客観ぶったメディアとは一線を画していますよね。

鮫島 そもそも報道に客観中立なんてものはないんですよ。何を一面トップにするかを選択している時点で、作り手の価値観が入っているわけですからね。そして、ネット社会が到来して情報があふれかえることで、オールドメディアの客観中立のウソ臭さが露わになった。だから僕は朝日新聞をやめると同時に客観報道もやめようと思ったんです。自分の考え方や思い、バックグラウンドまでさらけ出したうえで、説得力のあるデータと論理に基づきつつ、主観的な視線で堂々と報じ、評価は読者に委ねる。無責任な「客観中立報道」を一から見直して、変えたいという思いがありました。

大石 報道は主体的であるべきだと。

鮫島 その通り。そもそも100%客観的な情報なんてないんです。大事なのはその情報に誰が責任を負うかということ。客観報道を謳うのは楽なんですよ。「客観的事実を伝えただけです」と責任逃れができるから。私は発信した人が全責任を負うのがジャーナリズムだと思う。だから客観中立の仮面をはがしたかったのです。

実際にいま参院選が近づいていますが、政治報道が少なくなっているでしょ。「バランスを重視する」というのがメディアの言い分ですが、それじゃあ、有権者の関心が高まるはずもない。

大石 鮫島タイムスを拝見すると、すごくれいわを褒めてくれてますよね。あれ?この人、サクラ?って思っていました(笑)。冗談ですけど。

鮫島 僕は2019年の参院選のとき、れいわの候補者だった木村英子さん(現参議院議員)の品川駅前での街頭演説を聞いたんです。政治記者としてたくさんの街頭演説を聞いてきましたが、涙が出たのは初めてでした。重度の障害を抱えた木村さんが「この選挙がなければ、私はずっと施設に閉じ込められたままだった」と澄んだ声で語るんです。辺りを見れば、同世代のおじさんたちがみんな泣いている。政治の原点はこれだ、生きづらさを抱えている当事者の声を届けることなんだと痛感しました。

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