「西郷輝彦さんの存在が私の人生を変えた」美川憲一さんが明かす“大御所の優しさ”

歌手として生きていく決心がついた

背中を追うつもりだったのに

「西郷さんは私にとって雲の上の存在。だけど、人を寄せつけないタイプではなく、直接話すと心を開いて何でも受け止めてくれる方でした」

歌手の美川憲一さん(76歳)が、クラウンレコード所属時代に1年先輩だった西郷輝彦さん(享年75)との思い出を懐かしむように語る。

西郷輝彦さん

'64年に歌手デビューした西郷さんは橋幸夫、舟木一夫と共に御三家として「青春歌謡」という一大ジャンルを築く。後輩の美川さんもその背中を追って青春路線を歩んでいくと思われていた。

しかし、与えられたのは『柳ヶ瀬ブルース』('66年)という夜の街の歌。一度は歌うのを拒んだが、「ヒット曲もないくせにふざけるな!」と当時の所属事務所は激怒。泣く泣く歌うこととなったが、このまま歌手の道を続けるか、思い悩んでいた。そんな時、そっと優しく西郷さんが声をかけた。

 

「『20歳なのに、大人の世界を歌い上げられるなんてすごいね』と、褒めてくれたんです。そこで私は、自分の気持ちを曲げてまで歌ったことの後悔を打ち明けました。

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