南果歩さんが語る「私を救ってくれた『瀬戸内寂聴さんの素敵な言葉』」

がん闘病と離婚を経験して

「辛いこともずっと続くわけじゃないのよ。」

「ここ12年ほどは、先生がいらっしゃる『寂庵』を毎年訪ねていました。お会いできなくなったいま、本当にいろいろな話をお聞きできたことが、どれほど貴重だったかを身に染みて感じています」

写真 週刊現代写真 週刊現代

女優の南果歩さん(58歳)は、25年以上の親交があった作家・瀬戸内寂聴さん(享年99)と過ごした時間をそう振り返る。

 

女優として着実にキャリアを積み重ねていた南さんは、'16年に乳がんの手術を受け、'18年には離婚を経験した。50代で人生の大きな転機を迎えて悩み苦しんでいたとき、寂聴さんがこんな言葉をかけてくれた。

「生きることは無常なのだから、景色も人の心も移り変わります。幸せはずっと続くわけじゃない。でも、辛いこともずっと続くわけじゃないのよ。いまがどんなに苦しくて、悲しくても、絶対にそこから抜け出せるのよ」

南さんがいつものように寂庵を訪ねた際、寂聴さんは何気なくそんな話をしてくれたのだという。

「私がちょっと人を信じられなくなって、希望が持てない時期でした。そんなときに、『人生は良いことばかりは続かないけれど、その反対に、悪いことも続かないんだ』と気づかされました。これは仏教の教えでもありますが、いろんなことを経験した先生が話すと、心にすっと入ってきます」

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