2022.06.23
# ASEAN # 政治政策

「盆踊り大会」は仏教行事…? マレーシアで「イスラム教徒不参加勧告」が炎上中

宗教的「不寛容」が拡大する中で

まさかの「盆踊り論争」勃発

マレーシアで宗教に基づく「不寛容」が拡大しつつあり、識者らが不適切であると指摘する一方で、多数を占めるイスラム教組織などはこの「不寛容」を支持している。

ことの発端はマレーシアで開催される盆踊り大会に「仏教に根差す行事にイスラム教徒は参加すべきではない」とイスラム政党が不参加を呼びかけたことだった。

Gettyimages

確かに盆踊りは死者を弔う意味を込めてお盆に行われるものではあるが、日本人の間でも盆踊りを仏教関連の行事と認識している人は少ない。そもそも盆踊りの起源には仏教行事、歌垣の遺風、原始信仰の儀式など諸説あり、確定もしていない。地方の行事、風習、風俗として伝承されているが、今では若者向けのイベントとして行われるケースも多い。

海外では、現地の日本人会や商工会議所、大使館などの主催や協賛で開催されるケースが多く、日系人社会が定着している米ハワイ、カリフォルニア、南米のブラジルなどでは地域の行事と化している。

 

東南アジアではタイ、マレーシア、インドネシアで毎年盆踊り大会が挙行されているが、マレーシアの盆踊りは約40年の歴史があり、日本を除くと世界最大規模の参加者で賑わう恒例行事となっている。

本格的なコロナ渦前の2019年7月、マレーシアの首都クアラルンプール近郊にあるシャー・アラム競技場で行われた盆踊り大会は約3万5000人を集め、民族、宗教、性別に関係なく誰もが参加できる大会として開催された。

クアラルンプール観光局が無料シャトルバス、医療チームを駆り出し、交通警察も協力するなど、マレーシア側によるバックアップも充実した地域挙げての盆踊り大会だったという。

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