文/FRaUマンガ部

身体が「反応」するとき、細胞はどうなってる?

「身体がよろこぶ」という言葉を使うことがある。でも身体は感情があるわけじゃないのに、どんなふうに「よろこぶ」のか。欲望が満たされると、人の身体はどうなるのか。欲望には食欲・睡眠欲など色々あるが、今回は「性欲」にフォーカスして考えてみよう。
2021年、「セックスのときに自分の身体がどうなっているのか細胞レベルで描かれている!」と話題になったのが、『はたらく細胞LADY』2巻に収録されている第9話「愛の交歓=未知の敵襲」だった。

試し読み記事も話題に!

セックスのとき、なぜ体は「反応」するのか、いったい体内でどんなことが起きているのか……。その秘密を細胞レベルで探ると、相手との「心が通じ合うセックス」は本当に細胞レベルで喜びがあふれるのだとわかる作品だ。

相手との心の交換は、オキシトシンを分泌し、幸せな感情をもたらす。それにとどまらず、「相手」がいない「性欲」そのものも人間の普通の欲望であり、満たされることで「身体がよろこぶ」ことがわかるのが、『はたらく細胞LADY』4巻19話の「汝、自身を愛せよ」である。

こうなるんだ!という驚きが!(C)原田重光/乙川灯/清水茜/講談社『はたらく細胞LADY』4巻より
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累計930万部を超えた人気シリーズ

『はたらく細胞』といえば、2015年3月から連載され、2018年よりアニメ化もされた清水茜さんの漫画。もともと清水さんが当時高校生の妹から「細胞について覚えたい」と依頼されて細胞を擬人化して描いたのがきっかけだそうだが、赤血球さんたちや白血球さんたち、血小板さんが大活躍し、「生物の授業の1000倍面白くてわかりやすい」と言われている。そして他の漫画家の方や小説家が『はたらく細胞』のスピンオフ作品を清水さん監修のもとに執筆、『はたらく細胞BLACK』など多くの「はたらく細胞ワールド」が展開しており、累計発行部数は930万部(電子含む)を超えている。

スピンオフのひとつの「女性版」が2020年から連載されている『はたらく細胞LADY』である。原作は『はたらく細胞BLACK』と同じ原田重光さん、作画は乙川灯さん、もちろん清水茜さんも監修に入っている。冷え性や生理など女性の身体特有の悩みも細胞レベルでわかる作品だ。ではどのように「性欲を満たす」を取り上げているのか。

 欲求を満たす事は健康や精神の安定につながる

主人公のマクロファージさんが仕える「お嬢様」は現在パートナーとセックスレスの状況にある。ある日久しぶりに「異物混入」の形跡があり、細胞たちはハッと身構える。

「心拍数、脈拍ともに増加! 興奮状態に入ります!」
「乳房に血流増加! 張りを確認!」
「でも久しぶりで緊張が高まってるし 膣液の分泌量も少ないわ……」

残念ながら久々のセックスはうまくいかなかったようだ。
「失敗はしたけれど、お嬢様自身の性的欲求は高まっているみたい。言い伝えのためじゃなく欲求を満たす事は健康や精神の安定にもつながるのよ……
ヘルパーT細胞は言う。

(C)原田重光/乙川灯/清水茜/講談社『はたらく細胞LADY』4巻より


デリケートゾーンソープで細菌たちが薬品で洗い流されるとこうも語る。
清潔に保ちしっかりケアすることで、精神的にもリラックスできるようになるのよ

そんなとき、外部からの刺激が……。

「お嬢様自身の手によるものです!」

「お嬢様自身で……?それなら緊張や無理をすることなく、性的欲求を満たすことができるわ……」
「陰核に刺激あり!」
「赤血球たちは子宮集合せよ!」
じぶんの身体のことをしっかり理解し慈しむ……さすがお嬢様ね……! 私たち細胞も協力してお嬢様をオーガズムに導きましょう!」

(C)原田重光/乙川灯/清水茜/講談社『はたらく細胞LADY』4巻より