安倍川柳を批判されて即白旗 言論機関の体をなしていない朝日新聞

朝日新聞は頭から腐った(1)

「朝日川柳」に安倍氏銃撃事件を風刺する作品を掲載し、右派からバッシングされると「ご指摘やご批判は重く、真摯に受け止めています」と朝日新聞は即座に降参した。

4.5万部のベストセラーとなっている『朝日新聞政治部』の著者・鮫島浩氏は鮫島タイムスで「自己保身の犬!投稿者をさらし者にする巨大新聞社の背信行為」と批判した。社内では社員の監視と言論統制がますます進んでいる、とも書いている。

朝日新聞のこうした体質は、いまに始まったことではない。言論機関として崩壊していく様は、『朝日新聞政治部に生々しく記されている。

今日から5回連続で同書の中身を特別公開する。「吉田調書事件」で責任を取らされ処分された鮫島氏が記者職を剥奪され、知的財産室に異動したところから話は始まる。

ネットに溢れていた朝日バッシング

知的財産室は10人そこそこの小所帯だ。朝日新聞社の著作物を管理・活用する部署で、弁理士資格を持つ社員もいる専門家チームである。

私は毎朝、東京・港区の自宅から50分かけて徒歩通勤した。途中、芝公園の増上寺本堂に立ち寄り、椅子に腰掛けてしばらく目をつむった。それから築地へ向かい、本社裏手から身を隠すように入り、8階の片隅にある知財室へ潜り込んだ。社内ではできる限り誰とも接触しないようにしていた。

増上寺本堂 Photo by GettyImages

知財室の方々は温かく迎えてくれた。隣席はかつて別件で懲戒処分を受けた元記者だった。私は知財専門家たちに申し訳なく思った。なぜ編集局からは懲戒処分を受けた記者ばかりが異動してくるのか。彼らは自分たちの仕事を軽視されていると感じているに違いない。

私は知財室では使い物にならない素人だった。大学以来の法律書や判例集を広げて著作権を猛勉強した。

 

最初に与えられた仕事は、朝から夕までネットサーフィンをして朝日新聞の記事が無断使用されていないかをチェックすることだった。情報が溢れかえるインターネットの世界から無断使用を一つ二つ見つけたところで何の意味があるのかと思ったが、上司はそれを承知でまずはネットの世界を知ってもらおうとしたのであろう。たしかに私はネットの世界に疎かった。来る日も来る日もSNSの世界を彷徨った。

そこで目にしたのは朝日新聞に対する罵詈雑言、特に「吉田調書」を報じた私たち記者に対する誹謗中傷の数々だった。ひとつずつ目を通していくうちに気づいた。そうか、朝日新聞はこれに屈したのだ。ネットの世界からの攻撃に太刀打ちできず、ただひたすらに殴られ続け、「捏造」のレッテルを貼られた。それにもかかわらず朝日新聞はネット言論を軽視し、見下し、自分たちは高尚なところで知的な仕事をしているというような顔をして、ネット言論の台頭から目を背けた。それがネット界の反感をさらにかき立て、ますますバッシングを増幅させたのだ。すでに既存メディアをしのぐ影響力を持ち始めたネットの世界を、私はあまりに知らなすぎた。

テレビや新聞は情報発信を独占することで影響力を拡大し、記者は恵まれた待遇で働いてきた。しかし、ネット時代が到来して誰もが自由にタダで情報発信できるようになり、テレビや新聞が情報発信を独占する時代は終わった。私たちはそれに気づかず、古い時代の仕組みの上に胡坐をかいてきたのである。メディア界の主役から転落するのは当たり前だ。

まずはネットの世界を知るしかない。その世界に身を投じるしかない。

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