2022.06.27
# 不動産 # 住宅ローン

大誤算…定年直前に「二世帯住宅の3300万のローン」が残った「年収800万男性」の悲劇

筆者は東京郊外で独立系のファイナンシャル・プランナーとして、住まいのお金にかかわるご相談を数多く受けています。特にシニア世代の相談で目立つのは、定年後に重くのしかかる住宅ローンの返済についての相談です。

今回は60歳の定年退職時に3300万円の住宅ローンを残してしまったAさんの事例から、老後のローン返済について考えてみましょう。

※以下で紹介する事例は、実際の相談をもとに、プラバシーに配慮してアレンジを加えています

〔PHOTO〕iStock
 

住宅ローンは80歳完済で借りられるけど…

住宅ローンの多くは80歳未満完済が条件となっています。しかし、80歳まで返済を続ける予定で住宅ローンを借りてしまうと、再雇用や年金生活となった60歳以降の20年間も、現役時代と同額の返済を続けなくてはなりません。

借りる時点では、退職金や相続財産で繰り上げ返済をすれば何とかなるだろうと、根拠のない楽観で借りてしまう人も少なくありません。しかし、予定通り繰り上げ返済ができるとは限りません。親孝行のための二世帯住宅建築が、自分の老後に重くのしかかったAさんもその1人です。

Aさん(59歳)は大企業のサラリーマン。東京郊外に専業主婦の妻と大学生の息子とともに暮らしています。Aさんが暮らしているこの家は10年程前に建てたものです。

当時、地方に暮らす両親が要介護状態になり、一人っ子であるAさんは、両親の介護のために二世帯住宅を建てることを決めました。

幸い、希望する地域に気に入った土地が見つかり、東京郊外に現在も家族と居住するバリアフリーの二世帯住宅を建てました。頭金はある程度貯めていたものの、建築費が思った以上にかかり、49歳の時に5000万円の住宅ローンを30年返済の変動金利で借りました。年間返済額は約190万円で、80歳の誕生日直前に完済予定です。

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