2022.06.27

尼崎市のUSBメモリ紛失、役所への大量の苦情電話が「市民の迷惑」になりうる理由

外から大量の電話がかかってくる結果

行政の不祥事が続くが…

コロナ禍で生活に困窮する住民を対象とした臨時特別給付金を、山口県阿武町の職員が今年4月に誤って一人の住民に4630万円誤入金してしまった事案が大騒動になった。当初、誤入金の相手方は返還の意思を見せていたが途中で翻意し、一時持ち逃げ状態となりかけた。

その後、相手方は逮捕され、決済業者を通じて大部分は回収できたものの、町の初期対応がまずかったことに対して、外部から猛烈な批判や抗議が寄せられるようになった。5月27日の朝日新聞では、毎日数百本かかってくる苦情電話に対応するため、町が10人程度の専従チームを作って対応していると報道された。

Photo by iStock(画像はイメージです)
 

やがて、ほぼ全額回収のメドがついたとの報道もあり、状況は下火に向かうと思われた矢先、今度は兵庫県尼崎市で、市の全住民約46万人の住民基本台帳(住所、氏名、生年月日など、住民票に載っている個人情報がまとまったもの)の入ったUSBを、市の委託先業者が紛失するという事件が発生した。報道されたのは6月23日のことである(その後24日には発見されたとの続報があった)。

この件に限らず、行政のミスや不祥事などが起き、報道されたことをきっかけに、苦情電話やメールが役所に殺到することはよくある。もっとも、ひとくちに苦情といってもその態様は様々だ。

役所のミスなどで何らかの直接的な被害を受けた当事者自身が苦情を言うのはごく当然の権利といえるが、ネットニュースなどを見た地元住民以外の人が、おそらく善意や正義感から、あるいは面白半分で電話しているケースもある。

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