2022.07.02
# 野球

平松、西本、盛田…あの時代の「シュート」にはロマンがあった

対戦した打者が語る「魔球」の恐ろしさ

強打者の胸元を抉る「カミソリシュート」

デッドボールもいとわず、対峙する打者の胸元を高速で抉る。プロ野球の球種の中でも、「シュート」は、強打者に真っ向勝負を挑む男たちにとって、最高の「魔球」の一つと言えるだろう。

では、その中で最もファンや打者に鮮烈な印象を与えるシュートを投じたピッチャーは、誰だろうか。本誌は、数々の名投手と対戦したプロ野球OB達に話を聞いた。

まず口火を切ったのは、読売巨人軍のV9戦士、柴田勲氏だ。

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「大洋ホエールズにいた平松政次の『カミソリシュート』は、狙っていても打てなかった。曲がり幅とキレがあまりにすごいものだから、最初から捨てていましたね。あの長嶋茂雄さんでさえ、大の苦手にしていたくらいです。『打てないから振らない』と思わせられたのは、あの球だけです」

 

高木豊氏(元横浜・日本ハム)は、平松の言葉に衝撃を受けたという。

「平松さんに話を聞いたら、『真ん中を目がけて投げたら、右打者の胸元に食い込むような丁度いいコースに曲がる』と話していました。どれだけ異常な曲がり方をしていたのか、と思いましたね」

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