出所後、ソウルのカジノで3000万円を9億円に…だがそのカネもすべて熔けた 大王製紙・井川意高の「熔ける 再び」(2)【話題沸騰】

バカラ放浪記(2)
大王製紙の御曹司・井川意高氏による「バカラ放浪記 第2章」とも呼ぶべき告白本の続編『熔ける 再び そして会社も失った』がこのほど発売される。「現代ビジネス」が発売前に入手した新刊の中身を集中連載で紹介しよう。
(第1回はこちらから

「3000万円も何に使うんですか。中身を見せてください」

ソウルのカジノへ現金3000万円を持ち込むため、大王製紙の井川意高元会長は、空港の税関で現金持ち出しの申告書を書いた。

〈税関で書式に記入して申告すると、黙ってハンコを押して、すんなり通してくれる職員もいる。中には「中身を見せてください」と言って、カバンを開けさせるうるさ型の職員もいる。あるとき「3000万円も何に使うんですか。中身を見せてください」と言われた。若い職員だったから、現ナマの束を興味本位で見てみたかったのだろう。

たしかに3000万円入っていることを確認したあと「私も初めて見ました」とボソッと言っていた。新札の100万円はちょうど1センチある。1000万円だと厚さ10センチだ。3000万円であれば10センチの札束が三つだから、手持ちのカバンの中に十分入れられる。〉
『熔ける 再び』63ページ)

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金融機関を通して多額の現金を国際送金すると、マネーロンダリングを疑われて税務当局から調査の手が入ることがある。面倒なゴタゴタを避けるためには、キャッシュを自分の手でもっていくのが一番だというわけだ。

〈1万円のお札は重さ約1グラムだから、3000万円だとちょうど3キロだ。1億円の札束を持ち歩くとなると、10キロだからけっこう重い。韓国で勝ち逃げした9億円を現ナマで持って帰るとなると、重さ90キロだ。

まさかこれだけの現ナマを、空港で預け入れ荷物に投げるわけにはいかない。さてどうしたものか。9億円を無理して「洗う」(精算して引き上げる)のはやめて、韓国のカジノに預けておくことにした。〉
『熔ける 再び』64ページ)

 

ギャンブラーがバカ勝ちしたとき「これだけ多額の現金を日本に持ち込もうとしたら、税関で絶対大騒ぎになりますよ」とか何とか言って、その場で精算しないのはカジノの作戦なのだろう。

カジノが現金を預かることにすれば、顧客は必ず再び帰ってきてくれる。井川氏はこの作戦に見事にハマってしまった。

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