主に小学生を対象に、少人数でのオンライン・ライブ授業をおこなう新しい教育サービス『スコラボ』が注目を集めている。立ち上げたのは、名門・灘中学校/高等学校(以下・灘校)出身の二人。20代半ばにして強い志を持ち、オンライン学習の企業『Mined』を創業した代表取締役の前田智大さんと、COOの趙慶祐さんだ。それぞれ灘校卒業後は米マサチューセッツ工科大学と東京大学に進み、卒業後の選択肢も様々だったであろう二人は就職を選ばず起業し、『スコラボ』を開設した。

知識偏重ではなく「主体的に学ぶ意欲」を育てる教育が求められる時代の「新しい教育」や、前田さん自身の学びについて振り返っていただく連載。

今回は前田さんが提供する『スコラボ』を含め、教育とテクノロジーをかけあわせたEdTechという領域におけるサービスについて。テクノロジーが教育にもたらしている変化や、向き合い方について綴っていただきました。

思いの外、盛り上がらなかったMOOC

わたしはEdTech(エドテック)と言われている、教育とテクノロジーを掛け合わせた領域で会社を起業しています。今回は、テクノロジーが教育をどう変えていっているのか、そこに私たちはどう向き合えば良いのかをお話します。

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EdTechが最初に謳われ始めたときは、MOOC(ムーク)といわれるものがメインでした。MOOCとは、大学などの教育機関がそれぞれの授業を録画し、インターネットを通じて動画を視聴し講義が受けられることをいいます。

当時はまだ、大学に行かないと講義が受けられませんでした。しかし、MOOCを利用すればいくつかの講義を家からでも学ぶことができます。大学の他にも、教育コンテンツを持つ企業や個人が授業の動画を作成し配信したことから、大学や社会での学びが一般に解放されました。

代表的なMOOCだとCoursera(コーセラ)や Udemy(ユーデミー)があります。

これらは、一部の人たちにとって貴重な学習機会を提供したものの、想定されていたほどの盛り上がりはありませんでした。要因としては、自分一人で録画を見て勉強するので、やる気の維持が難しいことが挙げられます。「この講義を聞いてスキルを獲得し、お給料を絶対に上げるぞ!」というくらいの気概のある人でないとやる気の維持が難しいのです。