2022.06.28
# 中国 # 政局

習近平総書記の「反撃」が始まった…! 中南海の「権力闘争術」ではやはり役者が違うのか

「異例の3選」への土台固め着々

抜群の「権力闘争術」をフル動員

習近平総書記が、今年後半(おそらく9月~11月)に開かれる第20回中国共産党大会において、異例の「総書記3選」を果たすか-ーこのことが、世界の注目を集めている。

世界第2位の大国のナンバー1の去就だけに、アメリカで言えば大統領選挙のようなものだ。国民が直接選ぶのではなく、「中南海」(北京の最高幹部の職住地)の権力闘争によって決まる点は、アメリカとは異なるが。

Gettyimages

中南海の権力闘争というのは、ブラックボックスなので分かりにくいが、要はテニスの試合のようなものだ。すなわち、ボールを持ってサーブする方が圧倒的に有利で、次々に変幻自在のサーブを繰り出す。対戦相手はレシーブできることもあるが、サービスエースを喰らうことが多い。

かつテニスの試合では、サーブ権が交代交代だが、中南海の権力闘争はフェアなスポーツではないので、サーブ権を持っているのは、最高権力者の側だけだ。挑戦者は、ひたすら打ち返すのみで、挑戦者が優位に立つのは、最高権力者がミスをしてサーブが決まらない時だけなのである。

4月から5月にかけて、「習降李昇」もしくは「習下李上」ということが言われた。最高権力者の習近平総書記のパワーが弱まり、ナンバー2である李克強首相のパワーが強まったことを指して使われた言葉だ。

たしかにそうした現象は見られたが、それは習近平総書記がサーブで、お粗末なミスを連発していたのである。

 

具体的には、第一に、「ゼロコロナ政策」(動態清零)という「中国の特色ある不可思議なコロナ対策」のせいで、中国経済が急降下してしまった。第二に、「プーチン大統領ベッタリ」という「中国の特色ある古色蒼然とした外交政策」のせいで、習近平総書記が「世界の悪役」(ウラジーミル・プーチン大統領)と同等に、中国内外で見られてしまったことだ。

だが習近平総書記は、経済運営と外交政策には問題があっても、中南海の権力闘争術においては抜群のセンスを持っている。6月15日に69歳の誕生日を迎えた習総書記は、そのセンスをフル動員し、ここへ来て反転攻勢を強めているのだ。

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