2022.06.30
# 移住

1500万円で定年後に「地方移住」した元役員が、そこで「思わぬ地獄」を経験したワケ

元会社役員のAさんは、定年後、自然に囲まれた生活にあこがれ、1500万円で長野県の佐久に家を買い、移住した。【前編】「定年後に1500万円で「地方移住」した元役員、やがてそれを大後悔した「意外な理由」」で見たとおり、Aさんは新生活に希望をいだいていたが、やがて、意外な「移住の落とし穴」にハマってしまう。

寝付けなくなったワケ

Aさんのそんな思い描いた移住生活は、「これは、誰のせいでもなく、僕自身の感性によってね、無理だと思った」ものだったという。

自身でも神経質だと認めるAさんは、夜でも物音ひとつですぐに目が覚め、寝付けなくなってしまうのだった。

〔PHOTO〕iStock
 

深夜、とばりが下りるとともに、闇のなかに立ち現れるのは、期待した静寂ではなかった。

「家内と暖炉に薪をくべながら、おしゃべりしたりしている時はいいんです。問題は、布団に入ってからが」と、Aさんは笑う。

深夜、そばを流れるせせらぎの音が、じわり家の中に入り、耳に届くのだ。

「不思議なことに、耳って、一度音を拾うともうずっと意識しちゃうものなんですね」

車の音もなく、雑音のない森の中で、水の音はこれほどまでに大きいのかと思うほどに、脳裏に響いてくる。

「水道ではなく、川だから、蛇口を閉める訳にもいかない」

関連記事