先行き不透明な時代において、未来をよりよい方向に変えていくことができるのは、自ら考えて行動できる人材だ。知識偏重ではなく、主体的に学ぶ意欲を育てるための教育が求められている今、主に小学生を対象に、少人数でのオンライン・ライブ授業をおこなう新しい教育サービス『スコラボ』が注目を集めている。

立ち上げたのは、名門・灘中学校/高等学校(以下・灘校)出身の二人。20代半ばにして強い志を持ち、オンライン学習の企業『Mined』を創業した代表取締役の前田智大さんと、COOの趙慶祐さんだ。それぞれ灘校卒業後は米マサチューセッツ工科大学と東京大学に進み、卒業後の選択肢も様々だったであろう二人が就職を選ばず起業し、『スコラボ』を開設した理由とは……? 

今回、前田さん、張さんに、8月1日から募集開始となるFRaU主催『FRaU SDGs edu こどもプレゼン・コンテスト』の選考委員をつとめていただくにあたり、改めて、学びとはなにかを考えるため、お二人への取材記事を再編集の上お届けする。

彼らが目指す教育の在り方や、日本の受験システムについて感じていることとはーー

母校である灘で培われたもの

米マサチューセッツ工科大学(MIT)、MIT Medeia Lab出身の前田さん、東京大学、大学院出身の趙さんは、ともに全国トップクラスの名門、灘校で学んだ同級生。灘校について、2人は口を揃えて「自由度の高い学校だった」と振り返る。

灘中高→MIT電子工学部→MIT Media Lab修士を経て、子供向けオンライン学習サービス「スコラボ」を展開するMinedを立ち上げた、代表取締役の前田智大さん。
-AD-
灘中高→東大理科II類→東大院薬学修士を経て、外資戦略コンサルの内定するも、前田さんに誘われてMinedを共同創業した、COOの趙 慶祐さん。

中高一貫の灘校では、各教科の教師が集まって1学年の担任団を形成し、6年間ずっと同じ学年を受け持つというスタイルが特徴的だ。「それぞれの学年が、違う学校みたいなものなんですよね。私たちの学年は宿題なども特になく、先生方も『困ったときには相談にのるから、みんな、それぞれがんばれよ!』というスタンスで。灘校自体も、生徒たちがのびのびと活動できることを意識しているので、学校側の束縛がないぶん、自分のやりたいことができるという環境が心地よかったです」と前田さんは語る。

趙さんはこう話す。
「灘では、自由である側面、その自由には責任も生じるのだという大切なバランスを教えていただきました。ジャンルを問わず、一芸に秀でている学生がたくさんいて、それぞれが素直にリスペクトされる場所だったことが一番良かったですね。

当時、前田は生物学オリンピックで活躍していて『生物関係だったら前田』と言われていましたし、他にも、例えば私たちの後輩で、ウエイトリフティングの地区大会で優勝した人がいたりして。それが、学術オリンピックと同列で語られて、みんなで盛り上がることができるという雰囲気があった。そういう友達と一緒にいられたのは、すごく幸せだったなぁと思います」