金利抑制を巡る日本銀行と海外ファンドの死闘、制するのはどちらか

過去には先進国の中央銀行が敗退も

日本銀行は世界の大勢に逆らって金利を押さえ込んでいるが、いずれ政策転換を余儀なくされるだろうと予測する海外のファンドが、日本国債を売り浴びせて、日銀に挑戦している。もし彼らが勝てば、巨額の利益を手に入れることになる。

海外のファンドが日銀に挑戦

現在、日本の金利水準は、主要国(とくにアメリカ)の水準に比べて低い。このため、円資産を売って、ドルなどの資産に乗り換える動きが続き、金利に上昇圧力がかかっている。

これが、急速な円安をもたらしている基本的な原因だ。

by Gettyimages

これに対して、日本銀行は、国債を無制限に買い入れる政策をとって、対抗している。

最近では、海外のファンドが日銀の金融政策に真っ向から挑戦して政策転換を促し、日銀が応戦している状況が鮮明になってきた。

6月16日付の日本経済新聞によると、イギリスのヘッジファンド、ブルーベイ・アセット・マネジメントは、長期金利を抑制しようとする日銀の政策は、いずれ放棄せざるをえなくなるので、それを促すために日本国債を売っていると明言している。

同ファンドのマーク・ダウディング最高投資責任者(CIO)は、世界の金利が上昇しているなかで、日銀だけが長期金利の上限を0.25%にとどめようとしているが、それを維持するのは難しいとし、「7~9月のどこかで、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)政策を修正するだろう」と述べている。

 

ファンドは、なぜ日本国債を売るのか?

確かに、こうしたファンドが国債を売れば、国債の価格に下落圧力がかかる。つまり、金利上昇圧力が強まる。

ところで、このファンドは、なぜ日銀の金利政策を解除させようとしているのだろうか? 日銀の政策を正常化させて日本国民の役にたちたいというようなことではではないだろう。何らかの利益が得られるから、このようなことをしているのだろう。

「将来金利が上がる(国債価格が下落する)だろうから、価格が高いいまのうちに売ってしまおう」ということだろうか? 

そうした消極的理由もあるかもしれない。しかし、実は、ヘッジファンドは、もっと積極的に、現在の状況を利用して、巨額の利益を得ようとしているのである。

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