お風呂も寝るのもママと一緒の小5男子。「仲良し親子」は「共依存親子」の危険性

子どもは親の所有物ではない 第3回(後編)

前編<「オレって親ガチャ当たり~!」親を絶賛する子に見える「将来の危うさ」では、「お母さん大好き男子」の母息子の事例を紹介。

だが、5年生になる手前で、いつまでも「ママ、ママ」と言っていては「恥ずかしい」と感じるようになったという。なぜ、「お母さん大好き男子」は、「恥ずかしい」と感じるようになったのだろうか。もしも、「恥ずかしい」と感じることなく、その後も「お母さん大好き男子」のままだったら、どんな問題があるのだろうか。

後編では“お母さん大好き男子”のまま成長するケースを追いながら、「子どもを親の所有物」化してしまう親について考えてみよう

母親とのお風呂を拒否「ママ嬉し悲しいわ」

大河さんは3年生になる前、母親と一緒にお風呂に入るのを拒絶。しかし母親が泣いて寂しがったため、しぶしぶ3年生の間は母親と一緒に入っていたが、4年生になってからは完全に拒否。友だちと遊ぶときも、「ついてくるな!」と言うと、「てるくんも大人になったのね。ママ悲し嬉しいわ!」と言って母親は涙を流した。

大河さんが話す、“やたら「ママ、ママ」言う友だち”の小澤さん(仮名)は、5年生になっても、「ママが『今日は雨が降るから遊びに行っちゃいけない』って言うので遊べない」とか、「ママが『小雨でも雨が降ったら帰っておいで』って言うから帰る」などと、友だちよりママを優先するような言動が目立つ子だ。

手先が器用な小澤さんは、休み時間に教室で折り紙を折っていると、友だちが「すごいね! ひとつちょうだい」と声をかける。すると、「ママにプレゼントするからダメ!」。また、家では母親に膝枕で耳かきをしてもらっているだけでなく、いまだに歯磨きもしてもらっているという。

さらに、夜は母親と同じ部屋で一緒に寝て、寝付くまで本を読み聞かせてもらっており、「うちのママはやさしい」「オレって親ガチャ当たり〜!」と自慢げに話していると話す。

photo by Dima Berlin/iStock
 

小澤さんの母親も、自然教室のときも、社会見学のときも、登校時、子どもの荷物を学校まで持ってあげ、自作のうちわを振って見送っていた。その見送りに対し、小澤さんは、「ママ〜! 行ってくるね〜! ピース!」と、嬉しそうにピースサインをして母親のスマホカメラに写り、手を降っていた。

小学校5年生といえば、10歳〜11歳。大河さんは、いわゆる「反抗期」を迎えたのだろう。反抗期は、子どもが大人へと成長し、親から自立していくために、とても重要な時期だ。時々、「うちの子、反抗期がなくて、素直で助かる!」「うちは、友だちみたいに仲良し親子だから、反抗期がないの」などと言っている親や子の話を聞くが、そういう人は危機感を持ったほうが良い。なぜなら、「反抗期がないということは、自立できていないということ」につながり、「仲良し親子」ではなく、「共依存親子」になりかねないからだ。

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