季節の変わり目と、この1年のALSの現状
あっというまに終わってしまった梅雨を超えて、体の状況はあまり良好とはいえない感じになっています。持病を持っている人にとっては、この「季節の変わり目」は一つの山であり、関所のような感じがしてきました。昨年の今頃と全然受ける感覚が違っているのです。2021年の今頃は、季節の変わり目に多少は体調に影響はあったけれども、今年ほど大きな実感はありませんでした。
昨年の今頃は「この梅雨のだるさが過ぎたら東京オリンピック・パラリンピックだ! 思いっきり応援するぞ!」という感じではじき返していたと思います。1年前のALSの進行度合いや体幹の違いも当然あると思いますし、東京オリンピック観戦という明確な目標を持っていたことなども要因だとは思います。体調不良を感じない状況に気持ちを向けていた感はあります。

そして昨年の時点では、こんな風に思っていました。2022年の春までALSの進行が呼吸器に及ばなければ、ニャンちゅうシリーズも30周年になるし、概ねのレギュラーのお仕事にも責任が取れると。そして季節の変わり目と同居している、様々な節目での踏ん張る力になっていたこともあったと思います。そういう精神的なものや具体的な期間のある目標も、十分に難病の進行を遅らせていたと思います。
でも逆にお伝えしたいのは、そんな素敵な目標をもって皆さんからの応援のパワーをもらって、出来うる限りの自主トレやリハビリテーションを心がけても「ALS(筋萎縮性側索硬化症)の進行が止まることはありません」でした。重度訪問介護で24時間介護してもらえる体制を作り始めて介護をしてもらい、日常生活を送ることで、意識を上げて生活の維持を図ったと思います。
あと数ヵ月で24時間体制で介護をしてもらい始めて1年になりますが、どんどんと私は出来ることが減っていき、介護してもらうことが増えていっていると思います。介助してもらって出来ていたもののほとんどが、介助してもらうというよりも全部やってもらわないと出来なくなっています。1年前と今ではヘルパーさんたちの訪問介護の内容も随分変わったと思います。
