2022.07.04
# 選挙

地方議員「辞職→出馬」の原因…? 見過ごされてきた「選挙インターバル」の大問題

同じ地域で選挙が続くと…

7月10日に投票日を控えた、選挙区と比例代表から成る参院選をはじめとして、小選挙区比例代表制をとる衆院選、それと同時に行われ在外投票に関する最近の判断でも話題となった最高裁裁判官の国民審査など、民意を諮る選挙には多様な投票の形態がある。

そうした選挙の一つに、有権者にとって身近な「くらし」の現場である地方自治体の選挙がある。日本における「疑似的な大統領制」とも言え、首長選挙と地方議会議員選挙の二つのレベルの民意を問うものだ。

現職市長の任期満了に伴い、5月29日に告示され6月5日に投開票が行われた松戸市長選挙もその一つ。これは、今後の日本の選挙の意味を考える上で、示唆的な内容に富んだものであった。ここではこの松戸市長選挙を題材として、日本の選挙と民主主義の意味を考察してみたい。

過去最多の候補者の乱立

今回の千葉県松戸市の市長選挙は異例なものであった。というのも県内で過去最多の候補者を数えた2007年の袖ケ浦市長選挙の候補者数7人を上回り、9人が出馬するという前代未聞の事態となったからだ。

6月に投開票が行われた松戸市長選挙の立候補者たち(筆者撮影)
 

この候補者乱立の背景には、現職市長の本郷谷健次氏の正式な出馬表明が、ほぼ選挙1か月前の4月22日まで遅れたために、多様な思惑を持った候補者が、その前に出馬を表明したという経緯がある。この出馬表明のずれ込みは様々な憶測を呼ぶものであった。

当時73歳を超えていた本郷谷氏は、今回の選挙には出馬せず意中の人に市長職を禅譲する意向がある可能性も取りざたされていた。そうなれば現職がいない、新人同士の戦いとなる。ある意味で有力候補がいない横一線の選挙戦となることが予想されていたために、新人候補が次々に名乗りを上げたという側面はあるだろう。

しかしながら、この候補者の乱立の背景は、現職市長の出馬表明の遅れだけにあるのではない。むしろ、制度的な側面も強く影響していたと言えよう。

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