【アメブロブロガー・オギャ子の「捨てる育児」#44】
3人兄弟の母でブロガーで、アメブロ子育てブログ部門連続1位をほこるオギャ子さん(ブログはこちら)。子育てをする中で、「これは引き算できる!」or「いや、これは流石にできない……」と学んだことについて、自身の経験談から書き下ろしのイラストとともに教えていただく本連載『捨てる育児』も、あっという間に今回で最終回。
第44回目となる本連載最後のテーマは「自分の仕事を誇れるようになった瞬間」について。
毎日ブログを執筆し、等身大の母の姿や1人の人としての姿、仕事人としての姿など多くの姿を発信されているオギャ子さんが、そもそもブログを始めたきっかけとは?
日々の日常を記録する中で、子どもから気付かされたことや学んだこともたくさんあった反面、思わぬ反応を受けることも。ほかにも子育てと仕事の両立の難しさや、そもそも“ブロガー=職業”として世間に理解されにくいという状況もあった中で、今回はこれまでを振り返り、子どもから勇気づけられ励まされたエピソードについて教えていただきました。
「母親」以前に「1人の人」。今後も正解がない子育てに対して「自分らしく」向き合いつつも、1人の人として抱いている「今の思い」を綴っていただきました。
オギャ子さんのインスタグラム「オギャスタグラム」でもまだ出していない、未公開エピソードをご覧ください。
オギャ子(おぎゃこ)
1982年、大阪生まれ。アメブロブロガー。マイペースなちゅんたん(長男)、心優しく激しさも持つゆいたん(次男)、甘え上手なほーちゃん(三男)という三兄弟の母。夫は輪郭が四角いことから「四角」と呼ばれている(オギャ子さん命名)。転勤族だったが、最近ついに一軒家を購入。四角さんも転職し、いまは家族みんなで大阪住まい。
イラスト・文/オギャ子
「大変なことほど笑いに」葛藤も多かった11年間
\右にスクロールしてお読みください!/
私がブログを始めたのは、長男が2歳の頃。次男が生まれる直前でした。
昔からの友人が遠く離れて暮らしている私に「ブログっていうのがあってね?」とメールで教えてくれたのがきっかけです。
当時はまだパカパカの携帯しか持っていなくて、ブログも読んだことすらありませんでした。
「書いたブログを本にできる」(当時はそういうシステムがあったんです)っていう単純な動機で始めたのですが、もともと書くのが好きなこともあってドはまりしました!
毎日の子どもの様子を記録するだけではなく、ドタバタ劇もブログに書くと思えばどこか楽しめるようになり、当時の合言葉は「大変なことほど笑いに変えて」でした。
とはいえ、今思い返すと、心の奥底では自分の頑張りを誰かに見てもらいたい、認めてもらいたいという欲求もあったように思います。
(主婦の毎日って誰にも見られない地味なものなのですが、そこに隠された日々の努力は涙ぐましいものがあるのです)
しかしブログが目立つようになってくると、ストレスに感じてしまうような声も多く目にするようになり、直接対面で言われているわけではないのに「見えない周囲の目」を負担に感じるようになってきました。
「他人の子育てにここまで首を突っ込みたくなるんだ……」という驚きとともに、窮屈さ、面倒くささも感じ始めるようになりました。
それでも、もともとの負けず嫌いな性格もあってその不満を燃料に「絶対に負けるもんか!」とさらに奮起して頑張れていたのですが、気づけば知らず知らずのうちにたくさんたくさんいろんなものを抱えるようになっていました。
そんな抱え過ぎてがんじがらめに凝り固まっていたある日、ふと、一人でお寿司ランチにチャレンジしてみたことがありました。それまでは一人でランチするといっても安いものしか食べなかったので一人でお寿司を値段気にせず食べるなんて初めてだったのですが、そんな初めての体験をしていたとき、そこで何かがパーンとはじけたような気がします。
やーーめた!
柄にもないことをやるのはおしまい! と何かを手放したように思います。
本来、私は超いい加減な性格で自己中心的です。
時間も守らないし、適当だし、自分の興味のあること以外うわの空だし、空気もあまり読めません。
この時まで、ただ持ち前の真面目さと負けず嫌いのおかげで「良い母親でいなくちゃ」「やるならとことん!」と、全力で“良いお母さん”を目指して頑張れていたのですが、本来の自分らしさをずっと抑えつけていた分、ぐーーっと引っ張れば引っ張るほど遠くにパチンコ玉が飛ぶように、はじけた時のリバウンドもすごかった(笑)!!
そしたら今度は「前の方がよかったです」とか「あの頃の方がよかったです」といった周囲の声を浴びるようになるわけですが、もうどこに照準を当てても「全方位から気に入られることは不可能」だということを悟ってしまえばどうでもよくなっちゃいました!
「私のことを好きで読んでくれている人達の方だけを見て進めばいい」
そう決めてからはやりたい放題。
ぐちゃぐちゃの冷蔵庫、干し忘れた洗濯物、寝落ちしてしまって張り付いたマスカラ、レトルトを詰めた弁当、これまで隠していた部分をさらけ出すようになっていったら意外と評判がいい……(笑)。
あれ? 意外と世の中のお母さんってこういうの……許してくれるんだ……とホッとしたのを覚えています。
そして当時、散々色々言われた子供たちもある程度大きくなり、今度は自分たちで私のブログをオススメしてくれるようにまでなりました。
この変化は私にとっては涙が出るほどうれしくて、年頃なのにいやがらずに出演(?)してくれるだけでなく、応援してくれる子供たちに感謝の気持ちでいっぱいです。
実際に長男のお友達から「読んでます!」と言われた時には、なんとも言えない嬉しさがありました。
これまでブロガーであることがどこか恥ずかしく、公には言いたくない気持ちがあったのですが、中学生の男の子が楽しく読んでくれているんだ……と知って「何を恥ずかしがっていたんだろう」と反省しました。
「ブロガー」ってまだまだレアな職種のような印象ですが、今ではこの子たちが憧れる職業のひとつに「ブロガー」というものが挙がるようにしたいな……とも思うようにもなりました。
キラキラした子供たちの期待や応援を裏切らないためにも、母親としてだけではなく、1人の人間として毎日を楽しみ、自分らしく、「お母さんになったって楽しんでいいんだよーーー!」というのを全力で発信していけたらいいなと思っています。
そしてその姿を通して、今の若い子たちが「お母さんって楽しそう……!」「子育てって楽しそう!」と思ってもらえるようになったらいいなと願っています。
フラウwebでの連載は今回で最終回となります。
これまで読んでくださった方々、編集部の皆様、大変お世話になりました。
ありがとうございました。
これからはまた、私のホーム、ブログでお会いしましょう~~~
さようならーーー!
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