「消費減税なら年金3割カット」茂木幹事長の恫喝発言でバレてしまった「消費税の闇」とは何か

消費税は社会保障目的税なのか?

6月19日、NHKの『日曜討論』での茂木敏充自民党幹事長(66歳)の発言が物議をかもしている。消費税減税について、こう発言したのだ。

「消費税なんですが、みなさんからお預かりしている消費税、これは年金・介護・医療そして子育てシェア、社会保障の大切な財源です。これをですね、野党のみなさまがおっしゃるように下げるとなると、年金財源は3割カットしなくてはならなくなる」

まず、制度をおさらいしておこう。

消費税法は、第一条第二項でこう規定している。

《消費税の収入については、地方交付税法(昭和二十五年法律第二百十一号)に定めるところによるほか、毎年度、制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費に充てるものとする。》

この意味で、制度から考えればネット上にしばしばみられる「消費税は社会保障に使われていない」との意見は正しいとはいえない。また、あくまで「充てるものとする」と規定されていて、「充てなければいけない」とは書かれていないので、社会保障に使われていないとの意見も的外れだ。

茂木幹事長 Photo by GettyImages茂木幹事長 Photo by GettyImages

要するに、消費税が社会保障目的税であることは、制度としては異論を挟めない。しかしこの制度が、社会保障論や租税論から正しいかといえば、筆者としては正しくないと考える。情けないことに、茂木幹事長だけでなく、ほとんどのマスコミ、学者が「消費税が社会保障目的税である」という財務省の罠にはまっているのだ。

まず、世間一般で正しいと信じられている「消費税の社会保障目的税化」を考えてみよう。結論から言えば、社会保障論からみれば正しくない。

 

実は、1990年代までは大蔵省も、消費税は一般財源であり、社会保障目的税と考えてはいけないという正論を主張していた。

しかし、1999年の自自公連立時に、財務省が当時の小沢一郎自由党党首に話を持ちかけて、消費税を社会保障に使うと予算総則に書いた。それの抗議の意味も含めて、2000年度の税制改正に関する答申(政府税制調査会)の中では、「諸外国においても消費税等を目的税としている例は見当たらない」との記述がみられる。

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