外国では「密」でもマスクを外していた岸田首相が、国内ではいまだにマスクをしている理由が異様だった!

最悪の「ダブスタ」
小倉 健一 プロフィール

大量のマスク在庫

2020年初めからの新型コロナウイルス感染拡大によって、日本人とマスクは「切っても切れない関係」(政府関係者)となった。政府のアナウンスメントが出たにもかかわらず、街を歩けばマスクを着けていない人はまだまだ少ない。

日本医師会の釜萢敏常任理事は6月29日の記者会見で「マスクを外す生活に抵抗がある人が多いことも踏まえた上で、納得してもらえる情報発信が必要である」と指摘している。

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時事通信が6月11~13日に実施した世論調査で、全国の18歳以上の男女2000人に今後どうするべきか尋ねたところ、「屋内は着用すべきだが、屋外は着用しなくてもよい」が50.8%、「屋内外とも着用すべきだ」は34.6%、「屋内外とも着用しなくてもよい」は11.3%だった。

「屋内着用派」は8割を超え、「屋外着用派」も依然として多いのだ。女性からは「化粧をする手間が省ける」「顔を見せるのが恥ずかしくなった」といった声も聞こえる。

国立青少年教育振興機構などが日本、米国、中国、韓国の高校生を対象に行った調査(2021年9月~2022年2月)では、「コロナで命を失うことを恐れている」との恐怖感を抱いている生徒は日本が47%と高く、マスクを「常にしている」は95%に上った。若い世代にも感染予防対策がすっかり浸透しているのは間違いない。

 

どこに行ってもマスク着用者は圧倒的に多いものの、問題になっているのは大量のマスク在庫だ。

世界各地に新型コロナが広がった2020年初めは「未知のウイルス」への不安から需要が急激に高まり、全国のドラッグストアからマスクの姿は消えた。当時の安倍晋三政権はコロナ対策の一環として400億円以上もかけて布製マスク「アベノマスク」を調達、国民に配布した。

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