2022.07.07

学校でマンガを読んでもOK!? 「マンガ感想文コンクール」が初めて本格実施された理由とは

読書感想文――それは児童・生徒にとっての夏の風物詩のひとつである。

面倒に思いながら毎年書いていた人なら「本じゃなくてマンガだったらなあ」と思ったことがあるかもしれない。

実は小学生から高校生までを対象に、36都県の教育委員会の後援のもと「マンガ感想文コンクール」の募集が今年2022年7月1日から始まった。しかしそれにどんな意味や狙いがあるのか。

主催のJPIC(出版文化産業振興財団)と協賛している出版社、開催告知を兼ねて子どもたち相手に授業を実施した教員の想いとは?

 

マンガを読まない子どもが増えている――中高生男子のジャンプ読者は10分の1に

JPICはJPIC読書アドバイザー養成講座や読みきかせサポーター講習会などを長年にわたって実施し、雑誌「この本読んで!」を刊行するなど、読書推進活動において重要な役割を果たしてきた団体である。

だがJPICに限らず、日本の読書推進活動の歴史において、書籍と比べるとマンガと雑誌は読むべき対象としてほぼ扱われてこなかった。取り組むまでもなくかつては広範に読まれていたからだ。

ところが雑誌の1か月間の平均読書冊数は最盛期の1995年には高校生で6.4冊あったものが、2021年には1.6冊と激減し、不読率(1冊も読まない人の割合)は65.5%に達した(全国学校図書館協議会「第66回学校読書調査」)。大人以上に、子どもにとって雑誌は縁遠い存在になっている。

「いや、雑誌はそうかもしれないが、マンガの市場規模は2021年には紙+電子で6759億円と過去最高を記録したのだし、今後も安泰だろう」――と思うかもしれない。だが「放っておくと壊滅的なことになりかねない」という危機感からマンガ感想文コンクールはスタートしている。

「JPIC読書アドバイザー養成講座にご登壇いただいた集英社常務取締役の北畠輝幸さんが『マンガを読まない子が増えてきている。読まなければ、描かない。マンガ家志望が減れば良い作品が生まれず、そうなればマンガ文化は衰退してしまう』と言われていたんですね。私どもも『その通りだ』と感じ、2021年に集英社さんの協力のもと22校を対象にマンガ感想文コンクールをテスト的に実施いたしました。その経験を踏まえて今年は秋田書店、潮出版社、KADOKAWA、講談社、集英社、小学館、スクウェア・エニックス、白泉社、双葉社、リイド社の計10の出版社に協賛いただき、本格的に全国開催の運びとなりました」(JPIC事業推進課・小林由希子係長)

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